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1.はじめに 日和佐町の淡水魚についてはいままでに調査された報告書はない。そこで日和佐町の河川に生息する淡水魚の種類と分布を調べた。また、現在の河川環境も記述することにした。 調査は1996年8月から10月にかけて行った。河川に生息する淡水魚については、投網、タモ網を使用し、採集を行った。また、潜水調査、聞き取り調査も行い、地方名も調べた。淡水魚については日和佐町沿海で捕獲され、日和佐漁業協同組合に水揚げされる魚種を、漁協の職員からの聞き取りにより調べた。

2.淡水魚の調査結果 日和佐町を流れる日和佐川、北河内谷川、奥潟川について、図1に示すように、調査地点を1
〜10
まで設定し、調査をした。日和佐川は河口付近の汽水域の部分では富栄養化していて、透明度がおちるが、その他の地点では貧腐水性の水質であり、透明度がよい。北河内谷川は河口域付近は富栄養化しているが、中流域や上流域では貧腐水性の水質である。奥潟川は河口域から中流域にかけてとくに富栄養化している。生活排水などのため汚染がかなり進んでいるものと考えられる。また上流域は水量がきわめて少ない。 調査地点1 河口域であり、汽水でもある。河岸には空き缶などが落ちている場所がある。南岸はコンクリート護岸であるが、下に消波ブロックがおいてあり、水深も2m
から3m ほどあり、潜水調査を行った。ビリンゴ、ボラ、メジナ、タカノハダイ、シマイサキ、クサフグなどの海水魚が生息していた。クサフグは体長が1cm
ほどのものが数百匹の群れをなして泳いでいた。幼魚が育っている大事な場所である。またビリンゴが数十匹ほどの群れをなして生息していた。北岸は浅くなっている。北岸のパチンコ店裏では水深30cm
ほどしかないので、投網を使用して調査をした。また潜水調査もした。チチブ、ゴクラクハゼ、アユ、ボラが生息していた。特にチチブの個体数が多く、全体の50%ほどをしめる。またテナガエビが生息していた。 調査地点2 水質は貧腐水性の淡水域である。左岸はコンクリート護岸である。右岸はツルヨシがあり、自然がそのまま残っている場所がある。底質は礫(れき)であり、ケイソウなどの藻類が付着している。アユが多く生息していて、石に付着している藻類をはんでいる。その他ではオイカワ、ウグイ、ゴクラクハゼ、ボウズハゼ、ギンブナ、シマヨシノボリ、シマドジョウ、メダカが生息していた。オイカワの個体数が多く全体の40%をしめている。ボウズハゼが生息しているが個体数は少ない。聞き込み調査によると、大きなボウズハゼは、高知県の四万十川付近に住んでいる人が採りに来ているとのことである。ボウズハゼは熱帯地方に生息する魚である。黒潮本流に乗ってきて、さらに徳島県南東部沿岸を流れる黒潮分岐流にそって、分布を広げてきている魚である。吉野川、那賀川、海部川にも生息している。ニゴイ、シマドジョウの個体数は少ない。 調査地点3 水質は貧腐水質である。礫が大きくなっている所や渕(ふち)がある所がある。オイカワ、カワムツ、アユ、カマツカ、シマドジョウ、スジシマドジョウ、ギンブナ、ボウズハゼ、シマヨシノボリ、メダカが生息していた。アユの個体数が多い。しかし、体長10cm
から15cm
のものが多くやせているものが多い。スジシマドジョウが1個体確認できた。その他の場所では生息は確認できなかったので、きわめて個体数が少ないと考えられる。シマドジョウは個体数が多い。聞き取り調査によるとウナギも生息しているが個体数が減少していて、きわめて少なくなっている。アユカケも昔は生息していたが、今ではほとんどみられなくなっている。 調査地点4 水質は貧腐水質の場所である。しかし、水深は浅く30cm
ほどである。オイカワ、カワムツ、シマヨシノボリ、シマドジョウが生息している。川の少し深い場所にはオイカワが4〜5匹群れをなして泳いでいる。ツルヨシが茂っている場所には、カワムツが生息しているが、個体数は少なく、幼体のものが生息している。 調査地点5 河川の上流域であり、両岸は照葉樹林でおおわれている。水質は貧腐水質である。水深1m
ほどの渕になっている所がある。カワムツ、アユ、ウグイ、オイカワ、ギンブナ、シマドジョウが生息している。オイカワ、カワムツの個体数が多い。ウグイ、ギンブナは1個体採集したのみである。 調査地点6 水質は貧腐水質である。川底は礫質である。カワムツ、オイカワ、ゴクラクハゼ、カマツカ、メダカ、シマドジョウが生息している。他の魚種と比較すると、この場所では、カワムツの個体数が占める割合が30%と多い。 調査地点7 水質は貧腐水性で、飲めるほどである。川底は礫質であり、両岸はヤナギなどの樹木が茂っている。カワムツ、オイカワ、シマドジョウを採集する。 調査地点8 川幅は広くなっているが、水質は強腐水質である。大きなゴミなどが沈んでいる所がある。体長25cm
ほどのボラが群れをなして泳いでいる。群れの中には体表面が白く皮膚病になっているボラが観察された。こうした現象は水質汚染によると考えられる。原因は生活排水等が考えられる。 調査地点9 水質は強腐水質で生活排水などにより汚染している。ボラ、コイ、ニシキゴイ、ニゴイ、ギンブナ、メダカが生息している。メダカの個体数はかなり多く、群れをみることができる。しかし、その他の魚種では個体数はきわめて少ない。 調査地点10 奥潟川の上流であり、水質は河口域の地点8、9に比べて貧腐水質でよくなっている。アユ、オイカワが生息している。個体数は少ない。オオタニシが生息しているのが観察できた。 *今回の調査と同じころ、ナガレホトケドジョウが北河内谷川の上流支流から初めて徳島県立博物館学芸員佐藤陽一氏によって発見された(1996 私信)。本種は、徳島県では吉野川支流と桑野川支流で生息が確認されていたが、日和佐川支流では初めての発見である。 調査した結果を表1に示す。

3.日和佐町の淡水魚 生息が確認されたのは、採集調査したものと聞き込み調査を含めて、24種である(ナガレホトケドジョウも加えた)。また各種の日和佐町での地方名を( )内に示す。 硬骨魚綱 OSTEICHTHYS 真口亜綱 TELEOSTOMI コイ目 Cyprinida コイ科 コイ Cyprinus
carpio ギンブナ Carassius langsdorifii(フナ) カマツカ Pseudogobio
esocinus ウグイ Leuciscus hakonensis(イダ) ニゴイ Hemibarbss
labeo オイカワ Zacco platypus(シロバイ) カワムツ Zacco
temmincki(ヤマトバイ、ドンバイ) ドジョウ科 スジシマドジョウ Cobitis taenia
striata シマドジョウ Cobitis biwae ナガレホトケドジョウ Lefua
echigonia ナマズ亜目 Silurinida ナマズ科 ナマズ Parasilurus
asotus スズキ目 Percida ハゼ科 ボウズハゼ Sicyopterus
japonics(ドチンコ) アユカケ Cottus kazika(チョウカイ) チチブ Tridentiger
bscurus ゴクラクハゼ Rhinogobius giurinus ビリンゴ Chalnogobius
castaneu ボラ科 ボラ Mugil cephalus メジナ科 メジナ Girella
punctata(グレ) タカノハダイ科 タカノハダイ Goniistinus
zonatus(タカノハ) シマイサキ科 シマイサキ Therapon
oxyrhynchus フグ目 Tetraodontida マフグ科 クサフグ Fugu
niphobles ウナギ目 Anguillida ウナギ科 ウナギ Anguilla
japonica メダカ目 Cyprinodontida メダカ科 メダカ Oryzias
latipes サケ目 Saimoniformes キュウリウオ科 アユ Plecoglossus
altivelis
 
 
 
 

4.日和佐町沿岸の海水魚 日和佐町の海水魚については、日和佐漁業協同組合の冨永正博氏(59歳)から聞き取り調査を行った。現在、日和佐漁協に水揚げされる魚種について、図鑑を見ながら確認をした。また各種の地方名についても聞き取りをし、( )内に示した。 日和佐漁協で水揚げされる魚種は次の173種であった。 軟骨魚綱 板えら亜綱 サメ目 ネコザメ科 ネコザメ Heterodontus
japonicus(ネコ) ドチザメ科 ホシザメ Mustelus manazo(ホシ) ドチザメ Triakis
scyllia(フカ) オナガザメ科 オナガザメ Alopis
pelagicus(オナガ) カスザメ科 カスザメ Squatina
japonica(マント) ガンギエイ目 シビレエイ科 ヤマトシビレエイ Torpedo
tokionis(エー) シビレエイ Narke japonica(エー) サカタザメ科 サカタザメ Rhino
batos schlegeli(サカタ) コモンサカタザメ Rhinobatos
hynnicephalus ガンギエイ科 ガンギエイ Raja
kenojei(エー) ウチワザメ科 ウチワザメ Platyrhina
sinensis(エー) アカエイ科 アカエイ Dasyatis
akajei(エー) ツバクロエイ Gymnura
japonica(エー) トビエイ科 マダラトビエイ Aetobatus
narinari(トビエイ) ウシバナトビエイ Rhinoptera
javanica(トビエイ) ニシン目 ウルメイワシ科 ウルメイワシ Etrumeus
teres(ウルメ) キビナゴ Spratelloides gracilis マイワシ Sardinops
melanosticta(大きいものをマイワシ、小さいものをヒラゴイワシ) カタクチイワシ Engraulis
japonica(カタクチ) コノシロ科 コノシロ Konosirus
punctatus コイ目 ナマズ亜目 ゴンズイ科 ゴンズイ Plotosus
anguillaris(ギギ) ウナギ目 ハモ科 ハモ Muraenesox
cinereus アナゴ科 マアナゴ Conger myriaster クロアナゴ Conger
japonicus(ドウジ) ハナアナゴ Alloconger anagoides(ドウジ) ウナギ Anguilla
japonica ウツボ科 トラウツボ Muraena pardalis(ウツボ) ウツボ Gymnothorax
kidako ハダカイワシ目 エソ科 オキエソ Trachinocephalus
myops(イソエソ) マエソ Saurida undosquamis アカエソ Synodus
variegatus ダツ目 ダツ科 ダツ Belone
anastomella ドビウオ亜目 サヨリ科 サヨリ Hemiramphus
sajori ナンヨウサヨリ Hemiramphus
marginatus トビウオ科 ツクシトビウオ Cypselurus heterurus
doderieinii ホソトビ Cypselurus opisthopus
hiraii ヨウジウオ目 ヘラヤガラ亜目 ヤガラ科 アカヤガラ Fistularia
petimba アオヤガラ Fistularia
villosa ヨウヂウオ目 ヨウジウオ亜目 ヨウジウオ科 タカクラタツ Hippocampus
takakurai(タツノオトシゴ) オオウミウマ Hippocampus
kuda(タツノオトシゴ) スズキ目 アシロ亜目 イタチウオ科 イタチウオ Brothla
multibarbata(ナマズ) ボラ亜目 カマス科 アカカマス Sphyraena
pinguis(シャクハチ) ヤマトカマス Sphyraena
japonica(アオカマス) オオメカマス Sphyraena
forsteri(カマス) ボラ科 ボラ Mugil
cephalus キンメダイ目 マツカサウオ科 マツカサウオ Monocentris
japonicus(マツカサ) マトダイ目 マトダイ科 マトダイ Zeus
japonicus(マト) カガミダイ Zenopsis
nebulosa(ギンマト) スズキ目 イシダイ科 イシダイ Oplegnathus
fasciatus(ハス) イシガキダイ Oplebnathus
punctatus(コメカミ) ヒメジ科 ヒメジ Upeneus
bensasi(ヒメチ) ホウライヒメジ Parupene
fraterculus アマダイ科 アカアマダイ Branchiostegus
japonicus(アカアマ) シロアマダイ Branchiostegus
argentatus(シロアマ) テンジクダイ科 ネンブツダイ Apogon
semilineatus(アカジャコ) ハタンポ科 キンメモドキ Parapriacanthus
ransonneti(アカジャコ) マツダイ科 マツダイ Lobotes
surinamensis キントキダイ科 キントキダイ Priacanthus
macracanthus(キントキ) ゴマヒレキントキ Priacanthus
cruentatus(キントキ) ムツ科 ムツ Scombrops
boops(モツ) ユゴイ科 ユゴイ Kuhlia marginata(フナゴ) トゲナガユゴイ Kuhlia
boninensis(フナゴ) オオクチユゴイ Kuhlia
rupestris(フナゴ) スズキ科 スズキ Lateolabrax
japonicus ヒラスズキ Lateolabrax latus(スズキ) マダラハタ Epinephelus
fuscoguttatus ホウキハタ Epinephelus morrhua cometae クエ Epinephelus
moara ルリハタ Aulacocephalus temmincki ニベ科 ニベ Nibea
mitsukurii イシモチ Argyrosomus argentatus(グチ) キス科 キス Sillago
sihama メジナ科 メジナ Girella
punctata(グレ) イスズミ科 イスズミ Kyphosus
lembus(キツ) クロサギ科 クロサギ Gerres
oyena(アゲトナシ) イトヨリダイ科 イトヨリダイ Nemipterus
virgatus(イトヨリ) ソコイトヨリ Nemipterus
bathybius(オバイトヨリ) タマガシラ Scolopsis
inermis タイ科 クロダイ Acanthopagrus schlegelii(チヌ) チダイ Evynnis
japonica キダイ Dentex tumifron(レンコ) マダイ Pagrus
major(タイ) キチヌ Acanthopagrus latus(キビレ) ヘダイ Sparus
sarba(カイズ) フエフキダイ科 シモフリフエフキ Lethrinus
lentijan イサキ科 コショウダイ Plectorhynchus
cinctus(コショウ) イサキ Parapristipoma trilineatum ヒゲダイ Hapalogenys
nigripinnis(タヌキ) コロダイ Plectorhynchus pictus(コロ) シマイサキ Therapon
oxyrhynchus(スミヤキ) シマイサキ科 コトヒキ Therapon
jarbua(イセコ) タカノハダイ科 タカノハダイ Goniistinus
zonatus(タカノハ) ミギマキ Goniistinus
zebra(ヒダリマキ) イボダイ科 イボダイ Psenopsis
anomala(ボウズ) タカベ科 タカベ Labraconglossa
argentiventris(ピンチ) マナガツオ Pampus
argenteus アジ亜目 アジ科 マルアジ Decapterus
maruadsi(アオアジ) ムロアジ Decapterus muroadsi(アオムロ) マアジ Trachurus
japonicus(ヒラアジ) メアザ Trachurops
crumenophthalmus(トッパクアジ、カメアジ) カイワリ Kaiwarinus
equula(メッキアジ) シマアジ Longirostrum delicatissimus オキアジ Uraspis
helvolus(ダイコクメッキ) ギンガメアジ Caranx
sexfasciatus(エバ) イトヒキアジ Alectis cilialis(ノボリタテ) ブリ Seriola
quinqueradiata(小さいものからツバス、ハマチ、メジロ、ブリと大きくなるにつれ名前が変わるので出世魚という) ヒラマサ Seriola
aureovittata カンパチ Seriola
purpurascens(大きいのをシオ、小さいのをワカナ) ツムブリ Elagatis
bipinnulata(トリカジ、トリカジマアシ) オキヒイラギ Leiognathus
rivulata(ニノギ) シイラ Coryphaena
hippurus(トウヒャク、クマ、ウマ) サバ亜目 サバ科 クロマグロ Thunnus
thynnus(ヨコ、ヨコク) ビンナガ Thunnus alalunga(トンボ) メバチ Thunnus
obesus(小さいのをダルマ) キハダ Thunnus
albacares(小さいのをキメジ、さらに小さいのをビンまたはビンヨコ) ハガツオ Sarda
orientalis(キツネ) スマ Euthynnus affinis
yaito(モンズマ) カツオ Katsuwonus pelamis ヒラソウダ Auxis
thazard(スマ) マルソウダ Aurix tapeinocephalus(メジカ) マサバ Scomber
japonicus(サバ) ゴマサバ Scomber tapaeinosephalus サワラ Scombermorus
niphonius カマスサワラ Acanthocybium
solandri タチウオ科 タチウオ trichiurus
lepturus ミシマオコゼ科 メガネウオ Uranoscopus
bicinctus(ムシマ) ベラ科 イラ Choerodon azurio(テス) テンス Iniistius
dea(テス) クロリボンスズメダイ Pomacemtrus
sp(オセン) ベラ亜目 ブダイ科 ブダイ Leptoscarus
japonicas(ゴンタ、またはエガミ) ヒブダイ Scarus ghobban(バンドウ) ツバメウオ Platax
pinnatus チョウチョウウオ Chaetodon collare ニザダイ Prionurus
microlepidotus(サンキチ、サンノジ) テングハギ Naso unicornis テングハギモドキ Naso
hexacanthus スジクロハギ Acanthurus
leucopareius アイゴ亜目 アイゴ科 アイゴ Siganus
fuscescens(アイ、アイノバ、小さいのをアイゴ、300g
以上をアイと言う) モンガラカワハギ科 モンガラカワハギ Balistes
vidua カワハギ Stephanolepis cirrhifer(マルハギ、ハゲ) ウマズラハギ Navodon
modestus(ウマズラ、ヨソゲ) オキハギ Abalistes
stellaris(ウマズラ) フグ目 フグ亜目 マフグ科 ハコフグ Ostracion
tuberculatus サバフグ Lagocephalus lunaris
spadiceus(ギンブク、アオシマ) キタマクラ Canthigaster rivulata トラフグ Fugu
rubripes(テッポウ) シマフグ Fugu xanthopterum(ナゴヤ) シオサイフグ Fugu
vermiculare(シオサイ) アカメフグ Fugu chrysops(メアカ) ハリセンボン Diodon
holacanthus マンボウ亜目 マンボウ科 マンボウ Mola
mola カジカ目 カジカ亜目 アサゴ科 カサゴ Sebastiscus
marmoratus(ガシラ、カガネ) アヤメカサゴ Sebastiscus
albofasciatus(オキガシラ、オキガガネ) メバル Sebastes
inermis(メマル) オニカサゴ Scorpaenopsis cirrhosa(オニオコゼ) ミノカサゴ Pteros
lunulata(ミコウオ) オニオコゼ科 オニダルマオコゼ Synaceia
verrucosa(アマオコゼ) ハオコゼ科 ハオコゼ Hypodites
rubripinnis(オコゼ) コチ科 ワニゴチ Lnegocia
guttata(オニゴチ) コチ Platycephalus
indicus(シロゴチ) ホウボウ科 ホウボウ Chelidonichthys
spinosus カナド Lepidotrigla
guntheri セミホウボウ科 セミホウボウ Dactyloptena
orientalis(イソトビ) カレイ目 ヒラメ科 ヒラメ Palalichthys
olivacius カレイ科(メイタガレイ以外のカレイ類をガンという) メイタガレイ Pleuronichthys
cornutus イシガレイ Kareius bicoloratus クロウシノシタ Paraplagusia
japonica(クロ) アカシタビラメ Cynoglossus
joyneri(アカ) アンコウ目 アンコウ科 アンコウ Lophiomus
setigerus イザリウオ科 イザリウオ Phrynelox tridens ハナオコゼ Histrio
histrio コバンザメ目 コバンザメ科 コバンザメ Echeneis naucrates
 
 
 
 
5.まとめ 日和佐町に生息する淡水魚は24種類を確認した。しかし、このうちアユカケについては聞き取り調査で確認しただけである。1960年代と違って、現在はほとんど見かけられないとのことであった。メダカが多く生息しているのは貴重である。徳島市内の小河川ではカの撲滅のためにタップミノーを放流したためにメダカが激減している。タップミノーはカを食べるので、カダヤシとも言われる。メダカによく似ているが卵胎生のために汚染にも強く繁殖力がよい。そのためにメダカを徳島市内や郊外ではほとんど見ることができなくなってきている。日和佐町のメダカは大事に保存していきたいものである。今回の調査によるものではないが、佐藤陽一氏によってナガレホトケドジョウが日和佐町に生息していることが、初めて確認された。ボウズハゼは熱帯の国に生息する魚であるが、黒潮分岐流により、分布を広げてきている魚である。徳島県では県南部の河川から吉野川にまで生息している。スジシマドジョウやシマドジョウが生息できているのは汚染されていないからである。地元の同好者が日和佐川愛護会を結成し、河川の自然を保護し、河川のアユ取りを楽しんでいる。日和佐川河口域はクサフグなどの稚魚が育っている大事な場所である。これ以上の汚染が進まないようにしなければならない。
1)徳島県立富岡西高等学校 2)徳島県教育研修センター 3)徳島県立川島高等学校 4)東亜合成化学工業株式会社 5)四国化成工業株式会社 6)徳島県立農業高校 7)徳島県立板野高等学校 |