1.はじめに 板野郡板野町は讃岐山脈と吉野川にはさまれ、東は鳴門市、西は上板町、南は藍住町、北は香川県大川郡引田町と鳴門市に接した地域である。本調査地域の植生はほとんどが代償植生であるが、半自然植生としてジョガマル池に広大なジュンサイ群落があり、本県として大変貴重な群落である。 調査期間は昭和62年8月3日、5〜7日の4日間で、所期の目的は十分に達せられなかったが、調査できた範囲で報告する。この報告をまとめるにあたり、調査に便宜をはかっていただいた板野町の関係者の方々に感謝する。
2. 自然環境 (1)地形・地質 板野町は東西約6km、南北約8.5km、面積36.10平方キロメートル、そのうち林野面積が全体の51.9%にあたる18.75平方キロメートルと、約半分が山地である。 本町北部は中央部に狭い平地が南北に伸びているが、両側は山地で、本町西端、上板町及び香川県との境には、南から北に漸次高くなる300〜500mの尾根が連なり、東側及び北側の鳴門市との境には100〜400m程の尾根が南北あるいは東西に続いている。 本町の南部は平地で、西から宮川内谷川が流れ込んでいる。宮川内谷川は、高樹で旧吉野川と合流した後、少し北上し、再び東に流れる。 この平地部には中央構造線が東西に走っている。その北側は和泉帯で、砂岩、泥岩、凝灰岩からできており、南側は三波川帯で、結晶片岩類からできている。 (2)気象 本町には公的気象観測所がないので、隣りの鳴門市の気象観測資料(表1)から推測すると、年平均気温は約16℃、と市場町や小松島市と同じで、県内では牟岐の17℃につぐ温暖地帯である。 年降水量は1,531mmと、県内では最も少ない地域に入る。
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3. 植生概観 鳴門市の気象資料から暖かさの指数を計算すると、平地で132.9、本町の最高峰が海抜500mなので、気温減率を100mにつき0.6℃とすると96.9となる。この指数から、本町は照葉樹林帯(暖かさの指数85〜180)に属することがわかる。照葉樹林帯の自然植生は、シイ・カシが中心である。 本町の植生には、半自然植生としてのシイ林が社叢林として残されているが、山地のほとんどは代償植生のアカマツ林やコナラ林などである。ただ、ジョガマル池に半自然植生としてのジュンサイ群落があり、河川には自然植生としてのツルヨシ群落が見られる。 本町の土地利用状況は表2のようである。
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4. 調査方法 植生調査は各群落を代表すると思われる所で、できるだけ均質な場所を選び、最小面積以上になるよう調査区をもうけた。そして、その中に出現するシダ植物以上の植物について階層別(I〜IV層)にBraun-Blanquet(1964)の方法に従い、優占度・群度の測定を行った。 調査区の設定地点は図1に示したとおりである。
![](3406/34shokusei_fig01.gif) 群落はあらかじめ空中写真(SI−86−X)を用いて区分し、1/25,000地形図に記入した。そして、現地で修正・確認をして、現存植生図を作成した(付図1)。群落は相観によって区分し、50×50平方メートル以下の群落については表記を省いた。測定した結果から、Ellenberg(1974)の表操作法によって各群落の識別種群を引きだし、総合常在度表(付表1)、及び各群落表(付表2〜10)を作成した。
5. 調査結果と考察 本町で識別された群落は A 自然・半自然植生 (1)シイ群落(2)ジュンサイ群落(3)ツルヨシ群落 B 代償植生 (4)アカマツ群落(5)コナラ群落(6)アラカシ群落(7)伐採跡群落(8)コケオトギリ群落(9)モウソウチク林(10)スギ・ヒノキ植林 (11)造成地群落(12)果樹園(13)畑地雑草群落(14)水田雑草群落 以上の14群落である。 A 自然・半自然植生 (1)シイ群落(付表2) 群落識別種 シイ、モチノキ、タイミンタチバナ、ムベ、カナメモチ。 平均出現種数34.8種 調査区数5。 半自然植生である。 大宮神社の社叢として残されてきたこの群落は、本町の潜在植生を推測する上できわめて大切な群落である。この群落のシイにはコジイが多いが、スダジイも含まれている。樹高約15m、胸高直径50〜70cmもある樹木よりなる林であるが、林内はかなり人為的影響をうけている。この林を構成している主な種はシイ、モチノキ、タイミンタチバナ、ムベ、カナメモチ、ヤブツバキ、ヤブニッケイ、カクレミノ、ネズミモチ、マンリョウ、ヒサカキ、シロダモ、ヒイラギ、サルトリイバラ、サカキ、キヅタ、イヌビワ、イヌマキである。 この群落を日本の照葉樹林の群落体系から考察すると、コジイ−カナメモチ群集に位置づけられる。この群集は本県の中央部から北、および瀬戸内海周辺に広く分布している自然植生である。
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(2)ジュンサイ群落(付表3) 群落識別種 ジュンサイ、ノタヌキモ、サンカクイ、スブタ、ホッスモ。 平均出現種数5.4種 調査区数5。 ジョガマル池に見られる水生植物群落である。直径約300mの広い池の水面全体をジュンサイがおおい、その下にノタヌキモ、スブタ、ホッスモなど沈水性植物がみられ、水辺にはサンカクイが生育している。なお、ジュンサイは二の池にも小規模ながら生育している。 ジュンサイは、山間部の流入河水の少ない、比較的貧栄養状態の池に生育しており、ジュンサイ群落は、ヤブツバキクラス域からブナクラス域まで分布している。 県内では池田町の中津山(1,446m)などにもみられる。全国的には九州の佐賀県、鹿児島県、北海道、本州の青森県、広島県などからジュンサイ群落についての報告がある が、いずれも、ジュンサイ、ヒツジグサ、フトヒルムシロを標徴種とするジュンサイ−ヒツジグサ群集としてまとめられている。ジュンサイ群落は全国的に少なく、貴重な群落で、大切に保護しなければならない。 本町のジュンサイ群落の群落体系上の位置づけは今後の課題である。
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(3)ツルヨシ群落(付表4) 群落識別種 ツルヨシ、カナムグラ。 平均出現種数2.8 調査区数5。 自然植生のツルヨシ群集として日本に広く分布しており、本町では宮川内谷川、旧吉野川や讃岐山脈の谷ぞいに分布している。本資料は鎧橋西で調査したものである。ツルヨシは河川の砂地や岸に群落をつくる多年生草本で、根茎は地表をはい、繁殖力は極めて盛んである。根茎から伸びた茎は密になり、他の植物の侵入がきわめて困難で、出現種数も少ない。
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B 代償植生 (4)アカマツ群落(付表5) 群落識別種 アカマツ、コナラ、ヤマモモ、ネズ、ナツフジ、ウバメガシ、ネジキ。 平均出現種数22.2 調査区数10 本町の山地の大部分を占めているのが、このアカマツ群落である。かつて、アカマツは建材や薪炭材として利用されてきた。そのためにアカマツ林は30〜50年間隔で伐採されてきた。そのため土地は益々瘠悪になってきたが、この瘠悪な土地に耐えながら生育する種にネズやウバメガシがある。本町の大宮神社から北の大坂峠付近のアカマツ群落はウバメガシが出現する特徴をもっていることがわかった。このことは、かつて海が近くまで接近していた時、ウバメガシが分布し、生き残ったものと思われる。この群落の主な構成種はアカマツ、コナラ、ヤマモモ、コシダ、モチツツジ、ヒサカキ、ネズミモチ、ヤブコウジ、ウバメガシ、ヤブムラサキ、ネジキ、コバノガマズミ、マルバアオダモである。 全国的なアカマツ群落の群落体系の中で本群落は、アカマツ−モチツツジ群集に位置づけられる。この群集は讃岐山脈、四国山地、和歌山県に広く分布している。
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(5)コナラ群落(付表6) 群落識別種 コナラ、ヤマザクラ、マルバウツギ、クヌギ、クリ、ノグルミ、テイカカズラ、アオツヅラフジ、ジャノヒゲ、コウヤボウキ、ナワシログミ、ウツギ、イボタノキ、カエデドコロ、タチシノブ。 平均出現種数51.0 調査区数5。 大日寺上、奥郷、関柱、中村の西斜面、大坂などに小面積ずつ点在しており、最近高木層のアカマツの枯死によってアカマツ群落がこの群落に移行した所もある。 本群落は四国地方の夏緑広葉樹林の中で最も広く分布するコナラ−クヌギ群集に属する。 主な構成種はコナラ、ヤマザクラ、マルバウツギ、クヌギ、モチツツジ、ヤブツバキ、ヤブコウジ、シロダモ、ネズミモチ、カゴノキ、ノグルミ、テイカカズラ、ウバメガシである。
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(6)アラカシ群落(付表7) 群落識別種 アラカシ、クロバイ、ナナミノキ、シュロ。 平均出現種数34.0 調査区数3。 吹田の奥宮神社、東郷の諏訪神社の社叢にみられ、樹高12〜15m、胸高直径5〜7cmのアラカシよりなる。讃岐山脈の谷ぞいにはかつてアラカシ林が発達していたと考えられるが、現在では、伐採により殆どみられなくなった。主な構成種はアラカシ、ネズミモチ、ヒイラギ、ヤブコウジ、ヤブニッケイ、イヌツゲ、カクレミノ、サルトリイバラ、カナメモチ、ヒサカキ、ベニシダである。
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(7)伐採跡群落(付表8) 群落識別種 アカメガシワ、オオアレチノギク、タラノキ、エゴノキ、ナキリスゲ、イヌザンショウ、ダンドボロギク、オカトラノオ、ナガバモミジイチゴ、ニガイチゴ、ヌルデ、クズ、イタドリ、ウラジロ、タケニグサ、ヤマグワ。 平均出現種数37.0 調査区数5。 伐採跡地は西谷の西上、東谷の東上部、関柱の北右岸、鉢伏山南、蔵佐南などにあるが、この資料は西谷の西上で得られたものである。 伐採跡群落は、伐採による切り株からの萌芽―モチツツジ、サルトリイバラ、ネズミモチ、ヤマザクラ、ヒサカキ、イヌツゲ、ヤブムラサキなど―と、裸地に新たに空中散布により侵入した種子から発芽したもの―オオアレチノギク、ダンドボロギク、ススキ、アカマツ、ベニバナボロギク、セイタカアワダチソウなど―の両者が成長して群落を構成し、次第に発達しながら遷移していく群落である。 一年生のキク科のダンドボロギク、ベニバナボロギクなどが、その盛んな繁殖力により遷移初期に一時優占するのが特徴である。 主な構成種はアカメガシワ、オオアレチノギク、ネズミモチ、ヤマザクラ、ヤブムラサキ、ヘクソカズラ、ノブドウ、サルトリイバラである。全国的にはダンドボロギク−ベニバナボロギク群集としてまとめられている。
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(8)コケオトギリ群落(付表9) 群落識別種 コケオトギリ、アオコウガイゼキショウ、メリケンカルカヤ、ホソバノウナギツカミ。 平均出現種数6.4 調査区数6 ジョガマル池の周辺で調査したものである。湿原のような所で発達する群落である。 主な構成種はコケオトギリ、アオコウガイゼキショウ、メリケンカルカヤ、ホソバノウナギツカミ、アゼガヤツリである。
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(9)モウソウチク群落 モウソウチク群落は吹田、犬伏、羅漢、黒谷等で小規模に植林されている。羅漢で1カ所調査したので調査資料を示す。 調査年月日:1987年8月5日 海抜:30m 地形:平地 調査面積:100平方メートル 高木層 高さ15m、植被率100%、胸高直径12cm モウソウチク5・5。 亜高木層 高さ8m、植被率1% アラカシ+。 低木層 高さ3m、植被率20% ヤブツバキ1・1、アラカシ+、ヤブニッケイ+、クチナシ+、ヒサカキ+、イヌビワ+、ミミズバイ+、ナワシログミ+、ヤブムラサキ+、カクレミノ+。 草本層 高さ0.5m、植被率5% ネズミモチ+、キヅタ+、ナガバジャノヒゲ+、ツタ+、ムクノキ+、テイカカズラ+、コクラン+、イヌマキ+、ヒサカキ+、シュロ+、ナンテン+、スズメウリ+、サネカズラ+、ヤブコウジ+、ビワ+、イタドリ+、ベニシダ+、サルトリイバラ+、ナナミノキ+、ヤブツバキ+、ヤブラン+、マンリョウ+、シロダモ+、カクレミノ+。
(10)スギ・ヒノキ植林 スギ・ヒノキ植林は本町ではそれほど広い面積は占めておらず、大坂、西谷、南唱谷、蔵佐などでわずかにみられる。南唱谷で調査したので、調査資料を示す。 調査年月日:1987年8月6日 海抜:80m 方位:N40W 傾斜:45度 調査面積:100平方メートル 高木層 高さ8m、植被率90%、胸高直径20cm ヒノキ5・5。 亜高木層 高さ5m、植被率5% ゴンズイ+、アカメガシワ+。 低木層 高さ2m、植被率30% ゴンズイ+、キブシ+、ヤマグワ+、ヤブイバラ+、ネズミモチ1・1、ナワシログミ+、ヤマウルシ1・1、サルトリイバラ+、ケヤキ+、カキノキ+、シロバナウンゼンツツジ+、マルバウツギ+、ヤブムラサキ+、ヤブツバキ+、クリ+、ヒメドコロ+、ノグルミ1・1、ヤダケ+、ヤブニッケイ+、ヤマブドウ+。 草本層 高さ0.5m、植被率80% サルトリイバラ1・1、ヒサカキ1・1、イタビカズラ+・2、コバノガマズミ+、ネズミモチ2・2、ツタ+、ヒイラギ+、ネザサ+・2、ジャノヒゲ+、クサギ+、ケスゲ+、カエデドコロ+、ミツバアケビ+、サネカズラ+、キッコウハグマ+、ヤブコウジ+、コウヤボウキ+、マルバウツギ+、チヂミザサ+、ナガバモミジイチゴ+、ゼンマイ+、コタチツボスミレ+、モチツツジ+、ヒメドコロ+、アブラチャン+、シシガシラ+、ワラビ+、ノブドウ+、ナワシログミ+、トキリマメ+、ユズリハ+、マルバアオダモ+、オオカモメヅル+、ウラジロ+、ヤマハッカ+、ノササゲ+、ツタ+、シハイスミレ+、カマツカ+、センブリ+、ナンテン+、オトギリソウ+、ナガバジャノヒゲ+、ヤブツバキ+、イヌビワ+、ヤマムグラ+、サジガンクビソウ+、ヤマカモジグサ+、シキミ+、ヤブムラサキ+、ヤマアザミ+、イナカギク+、ヤブラン+。
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(11)造成地群落(付表10) 群落識別種 アキノノゲシ、ヨモギ、メヒシバ、ススキ、イヌタデ、セイタカアワダチソウ、カヤツリグサ、ヒメムカシヨモギ、サナエタデ、ホウキギク、コアカソ、アキノエノコログサ、トキワハゼ、ウシハコベ、イヌビエ。 平均出現種数22.2 調査区数5。 造成地群落は、土地を造成し、自然放置したあとに発達した群落である。奥郷西で調査したもので、帰化植物―オオアレチノギク、ヒメムカシヨモギ、セイタカアワダチソウなど―をはじめ、キク科―アキノノゲシ、ヨモギ、ヤクシソウなど―、イネ科―メヒシバ、イヌビエなど―などの1年生、多年生植物が混生し、優占種がまだ明確になっていない群落である。
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(12)果樹園 果樹園にはミカン園、ブドウ園、モモ園などがみられた。大阪のミカン園で見られた植物は次のとおりである。 アマチャヅル、ツユクサ、クワクサ、メヒシバ、ヒカゲイノコズチ、コセンダングサ、エノキグサ、アオツヅラフジ、ムラサキカタバミ、タカサブロウ、イヌビエ、イヌタデ、コハコベ、ヨモギ、キツネノマゴ、ノゲシ、カタバミ、オオバコ、コニシキソウ、オヒシバ、ヘクソカズラ、ヒユ、ハマスゲ、ギシギシ、トウバナ、チチコグサモドキ。
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(13)畑地雑草群落 畑地雑草群落は、たえず耕作、除草等による人為的攪乱を受けることにより発達する群落で、一年生草本の出現種が多い。鎧橋の北北西のキャベツ畑で見られた種は次のとおりである。 コゴメガヤツリ、オヒシバ、スベリヒユ、ホナガイヌビユ、メヒシバ、エノコログサ、タカサブロウ、オオイヌノフグリ、アゼナ、シロザ、ザクロソウ、ミチヤナギ。
(14)水田雑草群落 水田雑草群落は水田という特殊な環境下で生育する種よりなるが、除草剤をよく使用するため種類数も量も減少している。大坂の水田での主な出現種は次のとおりである。 セリ、チョウジタデ、タカサブロウ、キカシグサ、トキワハゼ、タマガヤツリ、ホソバヒメミソハギ、アゼナ、アオウキクサ。
6.おわりに 板野町の植生調査の結果に基づき、特に、次の点を要望する。 (1)ジュンサイ群落は本県にとって大切な群落であるので、今後とも保護に努めてもらいたい。 (2)大宮神社のシイ群落、奥宮神社、諏訪神社のアラカシ群落は、本町の原植生を考える上できわめて大切な林であるが、相当人手が入って荒れているので、今後は伐採することはもち論、林床を他目的に使用することなどのないように大切に保護をお願いしたい。
7.要約 昭和62年8月3、5〜7日の4日間 板野町の植生調査を実施し、現存植生図を作成した。町内で識別できる群落は次のとおりである。 A 自然・半自然植生 (1)シイ群落、(2)ジュンサイ群落、(3)ツルヨシ群落 B 代償植生 (4)アカマツ群落、(5)コナラ群落、(6)アラカシ群落、(7)伐採跡群落、(8)コケオトギリ群落、(9)モウソウチク群落、(10)スギ・ヒノキ植林、(11)造成地群落、(12)果樹園、(13)畑地雑草群落、(14)水田雑草群落
文献 1.岩崎正夫(1979):徳島の自然 地質I 徳島市民双書13、徳島市中央公民館. 2.気象庁(1982):全国気温・降水量月別平年値表,観測所観測(1951〜1978).気象庁観測技術資料 第46号 気象庁. 3.Braun-Blanquet,
J. (1964):Pflanzensoziologie. 3rd ed. Springer, Wien. 4.Muller-Dombois,
D. and Ellenberg. H. (1974):Aims and methods of vegetation ecology. Wiley,
New
York. 5.宮脇昭(1981):日本植生誌 九州.至文堂. 6.−(1982):日本植生誌 四国.至文堂. 7.−(1983):日本植生誌 中国.至文堂. 8.中国・四国農政徳島統計情報事務局(1982):徳島農林水産統計年報1981−1982.徳島農林統計協会. 9.服部保・中西哲(1983):日本の照葉樹林の群落体系について.神戸大学教育学部研究集録 第71集. |