阿波学会研究紀要


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郷土研究発表会紀要第33号
家庭教育(しつけ)についての母親および児童・生徒の意識に関する調査

徳島社会学班

  石川義之(鳴門教育大学助教授)・

  桂啓人(勝浦園芸高校教諭)・

  吉原仁美(鳴門教育大学大学院生)

第1章 調査実施の概要
1.調査の目的
 近年、いじめ・非行・登校拒否・家庭内暴力・薬物乱用と、青少年をめぐる諸種の問題が発生している。こうした青少年問題の発生の背景には、多くの要因の複雑な因果的連関があるが、一つの有力な要因として、現在の家庭教育(しつけ)機能の不全を指摘することができる。
 以上のような事情にかんがみ、社会学班では、海部町の家庭教育の現状と問題点、さらには家庭教育機能活性化の方策を探るべく本調査を実施した。
2.調査方法
 小学生調査  質問紙法(集合調査法)
 中学生調査  質問紙法(集合調査法)
 母親調査   質問紙法(配票調査法)
3.調査対象者
 小学生調査  海部町の小学校(2校)の5年生、6年生の児童
 中学生調査  海部町の中学校(1校)の1年生、2年生、3年生の生徒
 母親調査   海部町の小・中学校に子どもが在籍している母親、もしくは父親、もしくはその他の保護者
4.回収結果
 小学生調査   86名(100%)
 中学生調査  151名(100%)
 母親調査   317名(100%)
5.調査結果の分析
 以上の3つの調査を実施したが、紙数の制約からここでは、母親(もしくは父親、もしくはその他の保護者)を対象とした調査(母親調査)を中心に分析を進めていく。

 

第2章 調査結果の概要
1.しつけの担当者
 お宅では、お子さんのしつけをするのは、おもにどなたですか。
 1 父  2 母  3 祖父  4 祖母  5 その他(   )
 しつけの主な担当者は母であるとするものが87%を占める。父が主な担当者であるという回答は9%にすぎない。

 

2.しつけの重点
 あなたが、お子さんのしつけで、もっとも重視していることは何ですか。3つまで選んでください。
  1 ことばづかいや礼儀作法
  2 整理・整とん、衣服・からだなどの清潔
  3 物を大切にすること
  4 勉強のこと
  5 お金の使い方
  6 お手つだい
  7 親に対する態度
  8 約束を守ること
  9 公衆道徳を守ること
  10 悪い遊び、危険な遊びをしないこと
  11 友だちの選び方(悪い友だちと遊ばないことなど)
  12 異性との交際について
  13 男の子・女の子らしい態度
  14 趣味・娯楽・レクリエーション(テレビ、ファミコン、まんが、読書など)について
  15 食べ物の好ききらいをしないこと
  16 服そうや持ち物について
  17 その他(   )
〔1〕単純集計


 しつけをする場合、最も重視していることは、「物を大切にすること」(50%)と「ことばづかいや礼儀作法」(50%)とである。「整理・整とん、衣服・からだなどの清潔」(41%)がこれらに続く。「勉強のこと」は15%で意外と少ない。
〔2〕小学生の親と中学生の親との比較
  小学生を持つ親と中学生を持つ親とを比べてみても、しつけの重点としてあげた項目の上位3つは変わらない(ただし順序は変わっている)。総じて、子どもが中学生であっても、小学生と同じことに重点をおいてしつけていることがうかがわれる。

 

3.しつけの方法
 A 賞罰の頻度
〔1〕母親調査
  あなたは、お子さんをほめる場合としかる場合とでは、どちらが多いですか。
  1 ほとんどほめてばかり
  2 どちらかといえば、ほめるほうが多い
  3 ほめるのとしかるのは、同じくらい
  4 どちらかといえば、しかるほうが多い
  5 ほとんどしかってばかり


 「どちらかといえば、しかるほうが多い」と答えた人が50%で最も多く、以下「ほめるのとしかるのは、同じくらい」(37%)、「どちらかといえば、ほめるほうが多い」(9%)と続く。<懲罰型>(「どちらかといえば、しかるほうが多い」と「ほとんどしかってばかり」とを合計したもの)は53%で、<賞賛型>(「ほとんどほめてばかり」と「どちらかといえば、ほめるほうが多い」とを合計したもの)の9%を大きく上まわる。しつけの方法は、罰を与えることが中心となっていることがわかる。
〔2〕小学生・中学生調査
  あなたは、お父さん・お母さんから、ほめられるのと、しかられるのとでは、どちらが多いですか。
  1 ほとんどほめられてばかり
  2 どちらかといえば、ほめられるほうが多い
  3 ほめられるのとしかられるのは、同じくらい
  4 どちらかといえば、しかられるほうが多い
  5 ほとんどしかられてばかり

   ア お父さんからは
   イ お母さんからは


 小学生調査・中学生調査では、父からであっても母からであっても、「ほめられるのとしかられるのは、同じくらい」と答えた子どもが最も多い(小学生調査では、父から52%、母から51%、中学生調査では、父から59%、母から44%)。
 また、<賞賛型>(「ほとんどほめられてばかり」と「どちらかといえば、ほめられるほうが多い」とを合計したもの)、<懲罰型>(「どちらかといえば、しかられるほうが多い」と「ほとんどしかられてばかり」とを合計したもの)という見方をすると、父よりも母の方に<懲罰型>が多いことが読み取れる(小学生調査では、父33%、母41%、中学生調査では、父26%、母42%)。
B 罰の方法
〔1〕母親調査
  あなたがお子さんをしかる場合、おもにどのような方法でしかりますか。1つだけ選んでください。
  1 ひとこと注意するだけ
  2 どなる
  3 静かに言って聞かせる
  4 しつこく言う
  5 体罰を加える(たたいたり、押し入れにとじこめるなど)
  6 約束を取り消す(こづかいを減らしたり、遊びに連れていくのをとりやめるなど)
  7 口をきいてやらない
  8 きょうだいや友だちを引き合いに出してしかる
  9 おやつや食事を与えない
  10 その他(   )


 では、どのような罰を子どもに与えるのであろうか。「どなる」(28%)、「しつこく言う」(24%)、「ひとこと注意するだけ」(24%)など口でしかる方法をとる人が多い。体罰(2%)や子どもの権利を剥奪する方法(「約束を取り消す」と「おやつや食事を与えない」とを合計したもの)(2%)は、ほとんどとられていない。また、「きょうだいや友だちを引き合いに出してしかる」方法(2%)も少ない。
〔2〕小学生・中学生調査
  お父さんやお母さんは、あなたをしかるとき、ふつう、どのような方法でしかりますか。
  1 ひとこと注意するだけ
  2 大声でどなる
  3 どこがまちがっているか説明しながらやさしく注意する
  4 口うるさくこごとをいう(しつこくいう)
  5 たたいたり、押し入れなどにとじこめる
  6 やくそくを取り消す(こづかいをへらしたり、遊びにいくのをとりやめるなど)
  7 おこって口をきかなくなる
  8 きょうだいや友だちとくらべながらしかる
  9 おやつや食事をあたえない
  10 その他(   )
   ア お父さんは
   イ お母さんは
 小学生調査と中学生調査を比べてみると、「ひとこと注意するだけ」と答えた子どもは小学生よりも中学生で多く(小学生調査では父26%、母14%、中学生調査では父34%、母21%)、体罰(「たたいたり、押し入れなどにとじこめる」)と答えた子どもは小学生よりも中学生の方が少なかった(小学生調査では父14%、母8%、中学生調査では父2%、母0%)。子どもの発達段階によって、罰の方法も変わってくるようである。
 また、「口うるさくこごとをいう」と答えた子どもは小学生よりも中学生で多く(小学生調査では父14%、母22%、中学生調査では父16%、母37%)、「どこがまちがっているか説明しながらやさしく注意する」と答えた子どもは小学生よりも中学生の方が少なかった(小学生調査では父12%、母18%、中学生調査では父9%、母5%)。特に中学生は、母について「口うるさくこごとをいう」と感じる傾向が強いようである。

 

4.しつけの一致度
  次のア、イのそれぞれの間で、お子さんのしつけに関して、意見や考え方がくい違うことがありますか。
  1 おおいにある
  2 ときどきある
  3 あまりない
  4 まったくない
   ア あなたと配偶者
   イ 家庭と学校

[1]単純集計


 まず、配偶者間では、しつけに関する意見や考え方についてくい違うことが「ときどきある」と答えた人が50%で最も多い。<不一致型>(「おおいにある」と「ときどきある」とを合計したもの−以下同じ)が58%で、<一致型>(「あまりない」と「まったくない」とを合計したもの−以下同じ)の37%を上まわる。
 次に、家庭と学校との間では、しつけに関する意見や考え方がくい違うことは「あまりない」と答えた人が55%で最も多い。配偶者間での結果とは逆に、<一致型>が68%あり、<不一致型>の21%を大幅に上まわっている。
〔2〕家庭と学校との一致度に関する小学生の親と中学生の親との比較
 家庭と学校との一致度に関して小学生を持つ親と中学生を持つ親とを比べてみると、後者は前者よりも家庭と学校との間で、しつけに関する意見や考え方のくい違いをよりいっそう感じていることがわかる(小学生を持つ親では<一致型>が73%、<不一致型>が17%、中学生を持つ親では<一致型>が62%、<不一致型>が25%)。

 

5.親子の親和度
〔1〕母親調査
  お子さんは、あなたに、自分(子ども)の気持ちを何でもうちあけて話していますか。
  1 よく話している
  2 だいたい話している
  3 あまり話していない
  4 まったく話していない


 子どもは、自分の気持ちをどの程度親にうちあけて話しているだろうか。「だいたい話している」と答えた人が55%で最も多く、以下「よく話している」(30%)、「あまり話していない」(13%)と続く。<親和度が高い>(「よく話している」と「だいたい話している」とを合計したもの)と考えている人が85%で、<親和度は低い>(「あまり話していない」と「まったく話していない」とを合計したもの)と考える人の14%を大きく上まわっている。
〔2〕小学生・中学生調査
  あなたは、お父さんやお母さんに、自分の考えやなやみごとなどを何でもうちあけて話しますか。
  1 よく話す
  2 だいたい話す
  3 あまり話さない
  4 まったく話さない
   ア お父さんに
   イ お母さんに


 小学生調査・中学生調査から、子ども自身の回答をみてみると、自分の考えやなやみごとは「あまり話さない」と答えた子どもが最も多い(小学生調査では父に56%、母に51%、中学生調査では父に45%、母に39%)。<親和度が高い>(「よく話す」と「だいたい話す」とを合計したもの)と考えている子どもは、<親和度は低い>(「あまり話さない」と「まったく話さない」とを合計したもの)と考える子どもを大きく下まわる(小学生調査では父と親和度が高い25%、低い75%、母と親和度が高い40%、低い60%、中学生調査では父と親和度が高い18%、低い80%、母と親和度が高い34%、低い64%)。〔1〕での結果と比べてみると、親子間の意識には大きなズレがあることがわかる。
 また、父とよりも母との間で親和度は高く、特に小学生とその母との間で最も高く、中学生とその父との間で最も低い。

 

6.養育態度
〔1〕母親調査
  お宅でのお子さんに対する養育態度は、しいて言えば、次のうちのどれにもっとも近いと思いますか。お父さんとお母さんのそれぞれについて、次の1〜8の中から、あてはまると思う番号を1つだけ選んでください。
  1 ほったらかし
  2 かまいすぎ
  3 子どもの言いなり
  4 きびしすぎる
  5 愛情に欠ける
  6 期待しすぎ
  7 きまぐれ
  8 その他(   )
   ア 父は
   イ 母は


 父の場合、放任(「ほったらかし」)が22%で最も多く、以下一貫性なし(「きまぐれ」)(17%)、厳格(「きびしすぎる」)(13%)と続く。母の場合、過保護・過干渉(「かまいすぎ」)が29%で最も多く、以下厳格(「きびしすぎる」)(14%)、期待過剰(「期待しすぎ」)(11%)と続く。
〔2〕小学生・中学生調査
  お父さんやお母さんは、あなたに対して、ふだんどのような態度をとっていますか。次のなかから、いちばん近いと思うものをえらんでください。
  1 ほったらかし
  2 かまいすぎ
  3 親は自分のいいなり
  4 きびしすぎる
  5 愛情にかける・つめたい
  6 期待しすぎ
  7 きまぐれ
  8 その他(   )
   ア お父さんは
   イ お母さんは


 小学生調査・中学生調査から、子ども自身が親の養育態度をどう捉えているかみてみよう。特に母の養育態度は、小学生調査では一貫性なし(「きまぐれ」)と答えた子どもが31%で最も多く、以下期待過剰(「期待しすぎ」)(19%)、厳格(「きびしすぎる」)(18%)と続く。中学生調査では期待過剰と答えた子どもが21%で最も多く、一貫性なし(18%)、放任(「ほったらかし」)(14%)と続く。〔1〕での結果と比べてみると、親が思っている以上に子どもは母が期待過剰であると感じていることがわかる。また、母の態度が過保護・過干渉(「かまいすぎ」)であると答えた子どもは少ない(小学生調査では11%、中学生調査では12%)。

 

7.しつけの拠りどころ
  お子さんに対するあなたのしつけ方は、おもにどなた(何)の影響を受けていますか。
  1 自分が受けたしつけの経験
  2 配偶者
  3 祖父・祖母
  4 学校の先生
  5 母親学級・講習会など
  6 友人
  7 近所の人
  8 新聞・雑誌・本など
  9 テレビ・ラジオなど
  10 その他(   )
  11 とくに影響を受けたものはない


 現在、自分が行っているしつけに最も大きな影響を与えているものは、「自分が受けたしつけの経験」であると答えた人が49%で最も多く、次に「とくに影響を受けたものはない」(21%)が多い。「学校の先生」、「友人」、「近所の人」、「テレビ・ラジオなど」からは、あまり影響を受けていない(それぞれ1%未満)。

8.しつけの世代間変化とその理由
 Q−15 現在のしつけは、あなたが子どものときに受けたしつけとくらべて、どうなってきていると思いますか。
  1 たいへん良くなってきた
  2 すこし良くなってきた
  3 変化なし
  4 すこし悪くなってきた
  5 たいへん悪くなってきた
 SQ−15 それは、なぜですか。Q−15で1または2と答えた人はアから、4または5と答えた人はイから選んでください。あなたのお気持ちにもっとも近いものを1つだけ選んでください。
 ア:〔Q−15で1または2と答えた人〕
  1 現在の子どもは、絵本や教育機器など物質的な環境が良くなってきたから
  2 子どもひとりあたりの養育費が増えてきたから
  3 塾・おけいこごとなどのしつけの場が増えてきたから
  4 子どもの数が少なくなり、親の目がゆきとどくようになってきたから
  5 学歴・教養の高い親が多くなってきたから
  6 母親の家事時間が減って、子どものしつけにさく時間が増えてきたから
  7 労働条件が良くなって、父親の子どもに接する時間や場が増えてきたから
  8 親が、子どものしつけに高い関心を持つようになってきたから
  9 テレビ・本などを通じて、しつけに関する情報が豊かになってきたから
  10 その他(                    )
 イ:〔Q−15で4または5と答えた人〕
  1 親と子どもの交流が少なくなってきたから
  2 生活文化の伝承が、うまくいかなくなってきたから
  3 よい学校に入れるために、子どもに勉強だけを要求するようになってきたから
  4 本来家庭で行うべきしつけを、学校にまかせるようになってきたから
  5 母親が職業を持つことが多くなり、しつけの手ぬきが増えてきたから
  6 家庭のなかで、父親の権威が失われてきたから
  7 地域社会でのしつけの働きが失われてきたから
  8 社会が複雑になって、価値感も多様化し、確かなしつけの方針を持ちにくくなってきたから
  9 テレビ・本などから悪い影響を受けることが多くなってきたから
  10 その他(     )


 A 世代間変化
  現在一般に行われているしつけは、過去のそれに比べて「すこし悪くなってきた」と答えた人が46%で最も多い。<良化した>(「たいへん良くなってきた」と「すこし良くなってきた」とを合計したもの―以下同じ)、<変化なし>、<悪化した>(「すこし悪くなってきた」と「たいへん悪くなってきた」とを合計したもの―以下同じ)という3分法的な見方をすれば、それぞれ28%、15%、55%である。半数以上の人が現在のしつけは過去のしつけに比べて<悪化した>と考えていることがわかる。
 B 世代間変化の理由
  <良化した>と考える人があげた理由は、「親が、子どものしつけに高い関心を持つようになってきたから」が33%で最も多く、以下「現在の子どもは、絵本や教育機器など物質的な環境が良くなってきたから」(19%)、「子どもの数が少なくなり、親の目がゆきとどくようになってきたから」(16%)と続く。
 <悪化した>と考える人があげた理由は、「社会が複雑になって、価値感も多様化し、確かなしつけの方針を持ちにくくなってきたから」が36%で最も多く、以下「母親が職業を持つことが多くなり、しつけの手ぬきが増えてきたから」(20%)、「テレビ・本などから悪い影響を受けることが多くなってきたから」(20%)と続く。

 

9.子どもに期待する進学水準
  あなたは、お子さんをどの学校までやりたいと思いますか。男の子の場合、女の子の場合のそれぞれについてお答えください。
  1 中学校まで
  2 高校まで
  3 高専・短大まで
  4 各種・専修学校まで
  5 大学まで
  6 その他(   )
  7 わからない
   ア 男の子の場合
   イ 女の子の場合

〔1〕単純集計


 子どもが男子の場合、「大学まで」と答えた人が48%で最も多く、以下「高校まで」(31%)、「各種・専修学校まで」(9%)と続く。子どもが女子の場合、「高校まで」と答えた人が42%で最も多く、以下「大学まで」(24%)、「高専・短大まで」(18%)と続く。
〔2〕子ども数別の比較


 子どもの数別にみると、男子でひとりっ子の場合は、「大学まで」と答えた人が69%いて、2人以上の場合と比べてかなり多い。反面、子どもが4人の場合は、「高校まで」が60%で、他の場合と比べて圧倒的に多い。子どもが女子でひとりっ子の場合は、「高専・短大まで」と答えた人が33%で「高校まで」と並んで最も多く、のみならず2人以上の場合と比べても相当多い。また、女子の場合について「高校より上」を合算すると、子どもの数が増えるほど減少する傾向が認められる。反面、「高校以下」は子どもの数が増えるにつれて増加している。概して、男子・女子の別を問わず、子どもの数が増えるにつれて、親の子に対する進学期待水準は低下していくことを認めることができる。

 

10.子どもに受けさせている学校外教育
  学校以外に、お子さんにはどのような教育を受けさせていますか。受けさせているものは、すべてお答えください。
  1 家庭教師
  2 学習塾
  3 おけいこごと
  4 スポーツクラブ
  5 奉仕活動など(ボーイスカウト・赤十字・施設訪問など)
  6 その他(      )
  7 受けさせていない
〔1〕単純集計


 子どもを「学習塾」に通わせていると答えた人が40%で最も多く、以下「おけいこごと」(33%)、「スポーツクラブ」(31%)と続く。「奉仕活動など」と答えた人は1%と非常に少ない。
〔2〕小学生の親と中学生の親との比較


 小学生を持つ親と中学生を持つ親とを比べてみると、子どもを「学習塾」に通わせていると答えた人は、前者では32%、後者では50%で後者のほうが多い。逆に、「おけいこごと」、「スポーツクラブ」と答えた人は、前者よりも後者のほうが少ない(「おけいこごと」は小学生を持つ親では45%、中学生を持つ親では18%、「スポーツクラブ」は小学生を持つ親では40%、中学生を持つ親では18%)。中学生を持つ親の「勉強」に対する関心の高さがうかがわれる。

 

11.問題行動に対する当事者意識
  最近、次のア、イ、ウ、エのようなことが問題となっています。あなたは、これらをご自分のお子さんにも関係する身近な問題だと感じていますか。
  1 おおいに感じている
  2 やや感じている
  3 あまり感じていない
  4 まったく感じていない
    ア いじめ
    イ 非行
    ウ 登校拒否
    エ 家庭内暴力

 <感じている>(「おおいに感じている」と「やや感じている」とを合計したもの)、<感じていない>(「あまり感じていない」と「まったく感じていない」とを合計したもの)という見方をすると、登校拒否と家庭内暴力については、それぞれ79%、80%の人が身近な問題だとは<感じていない>と答えている。しかし、いじめについては、身近な問題だと<感じている>と答えた人が45%いて、<感じていない>と答えた人の50%にほぼ匹敵する。なお、非行については、<感じている>と答えた人28%、<感じていない>と答えた人67%となっている。以上より、いじめ・非行・登校拒否・家庭内・暴力のなかでは、いじめが最も身近な問題としてとらえられていることがわかる。

 

12.親の価値意識
  次のア〜セについて、あなたは、どう思いますか。それぞれについて、次の1〜4の中から、あてはまると思う番号を選んでください。
  1 まったくそのとおりだ
  2 ややそう思う
  3 あまりそうは思わない
  4 まったくそうは思わない
   ア 世の中に親孝行ほど大切なことはない
   イ 子どもは、親の言いつけには従うべきだ
   ウ 子どもの生活のきまりを、親が決めるのはおかしい
   エ 子どもは、きびしくしつけたほうがよい
   オ 親は、子どもの部屋にかってに入ってはいけない
   カ 子どもは、大きくなったら親の世話をしなければならない
   キ 親は、自分を犠牲(ぎせい)にしてでも子どものためにつくさなければならない
   ク 自分の幸福を犠牲にしてでも、国や社会のために貢献(こうけん)すべきである
   ケ 女の子は、家庭を守って女らしく生きるのがよい
   コ 青少年が犯罪を犯したり非行に走ったりするおもな原因は親にある
   サ 世の中で一番大切なのは家庭生活であり、学校や職場や地域での生活は二の次である
   シ 人に好かれたり友だちが多いことよりも、学校の成績が良いことのほうが大切だ
   ス 世の中でもっとも値打ちのあるものは、お金である
   セ 子どもは、親の知らない自分だけの秘密を持ってはならない

ア 「親孝行ほど大切なことはない」については、<賛成>(「まったくそのとおりだ」と「ややそう思う」とを合計したもの―以下同じ)が64%で<反対>(「あまりそうは思わない」と「まったくそうは思わない」とを合計したもの―以下同じ)の28%を上まわる。
イ 「子どもは、親の言いつけには従うべきだ」については、<賛成>が51%で<反対>の42%を上まわる。
ウ 「子どもの生活のきまりを、親が決めるのはおかしい」については、<賛成>が52%で<反対>の41%を上まわる。
エ 「子どもは、きびしくしつけたほうがよい」については、<賛成>が67%で<反対>の26%を大きく上まわる。
オ 「親は、子どもの部屋にかってに入ってはいけない」については、<賛成>は16%で<反対>の77%を大きく下まわる。
カ 「子どもは、大きくなったら親の世話をしなければならない」については、<賛成>は36%で<反対>の57%を下まわる。
キ 「親は、自分を犠牲にしてでも子どものためにつくさなければならない」については、<賛成>は41%で<反対>の52%を下まわる。
ク 「自分の幸福を犠牲にしてでも、国や社会のために貢献すべきである」については、<賛成>は9%で<反対>の84%を大きく下まわる。
ケ 「女の子は、家庭を守って女らしく生きるのがよい」については、<賛成>が47%で<反対>の45%をわずかに上まわる。
コ 「青少年が犯罪を犯したり非行に走ったりするおもな原因は親にある」については、<賛成>が70%で<反対>の13%を大きく上まわる。
サ 「世の中で一番大切なのは家庭生活であり、学校や職場や地域での生活は二の次である」については、<賛成>が49%で<反対>の44%をわずかに上まわる。
シ 「人に好かれたり友だちが多いことよりも、学校の成績が良いことのほうが大切だ」については、<賛成>は6%で<反対>の87%を大きく下まわる。
ス 「世の中でもっとも値打ちのあるものは、お金である」については、<賛成>は22%で<反対>の71%を大きく下まわる。
セ 「子どもは、親の知らない自分だけの秘密を持ってはならない」については、<賛成>は37%で<反対>の56%を下まわる。

 

第3章 考察―問題点と対策―
 以上、調査結果の概要を示したが、最後に調査結果に見られる問題点とその対策を指摘しておく。
 第1に、家庭教育における「父親不在」の状況を問題点として指摘しなければならない。図−1に見るように、父親をしつけ担当者としている家庭は9%にすぎないが、戦前の農業や手工業が中心であった時代には、父親は労働教育の担い手として家庭教育の中心的存在であった。労働教育を通して生業や家業を子へと伝え「家」の後継者を育てるという重要な家庭教育上の役割をかっての父親は担わされていたのである。古く武家社会では息子の文武に関する指導の責任をもつのは父親であったし(1)、そこにおいて彼は儒教的家族道徳に基づく家庭教育の中枢的担当者たる地位を占めていたのである。戦前の子どもたちは、日々の家庭生活において、「汗水流して生涯にたずさわるたくましい父親の姿」(2)に接し、彼による厳しい労働教育に耐える中で労働の厳しさや喜び、仕事に対する態度を学び、社会に労働役割の担い手として参加しうる自立した社会成員に成長していった、と見てさしつかえない。ところが、職住分離が進み父親が雇用労働者化している今日において、父親はもはや労働教育を通してしつけを行う家庭教育の中軸的担当者たることはできず、今や家庭教育における父親の存在は物理的にも精神的にも稀薄になっていること指摘されている。まさに「父親なき社会」(3)(Mitscherlich、A.)の出現である。
 こうした「父親なき社会」の出現は、母性原理の横溢と父性原理の喪失を招来する点で基本的問題をはらんでいる。子どもの社会化が順調に展開されていくためには、母性原理に基づく「いつくしみ、はぐくむ」愛護と、父性原理に基づく「きたえ、みちびく」訓練とが不可欠である(4)。母性原理に依拠する「発達同一化」と父性原理に依拠する「防衛同一化」とがしつけの2大メカニズムを構成する(5)。しかるに「父親なき社会」の「父親不在」状況は、父性原理を基盤とする訓育・防衛同一化の欠損をもたらす一方、親子関係を母子関係へと狭隘化し、わが国に伝統的な母子一体性をいっそう強化しつつある。こうして生じた母子密着は、母性原理を基盤とする愛護・発達同一化を卓越させ、これによってひよわに育った青少年は、家族外社会でのさまざまな困難に耐ええず非行、登校拒否などの問題行動に走っているというのが実情である。子どもは、父性原理を体現する父親による厳しい訓練に耐え、それを乗り越えることによってこそはじめて社会の成員として自立していく。まさに古語にいう「厳父慈母」のバランスこそ子どもの正常な社会化にとって不可欠の要素なのである。この意味で、厳父による父性原理に則った厳しい訓育・防衛同一化を回復させるべく、父親はもとより、母親も、また行政をも含めての一丸となった自覚的な努力が要請されていると言える。
 第2の問題点として、「最適期の逸失」の問題を指摘しなければならない。しつけには適切な発達段階上の時期があり、したがって、子どもの発達段階に応じてしつけ内容やしつけの重点の置き方は異なってこなければならない。概して言えば、乳児期では欲求統制的しつけ、幼児期では習慣形式的しつけ、児童期では社会性形式のしつけ、青年期では価値形成のしつけが中心となる。それぞれのしつけ内容は、それに対応する発達段階においてしつけられてこそ子どもの習慣的行為として定着しやすく、またそこに含まれる価値が子どものパーソナリティに内面化されやすいのである。時期を逸してしつけようとすると、しつけの効果が期待できないばかりでなく、かえって子どもの反発を招き逸脱を誘発することにもなりかねない。今日の青少年の問題行動の多くはこうした最適期の逸失から生まれている要素が多いのである。たとえば、習慣形成的しつけつまり基本的生活習慣確立のためのしつけは幼児期に適切なしつけ内容であるが、この時期このしつけが十分行われず生活上の基本的なこともできないままに思春期に達した子どもに対して、すでに子に対して絶対的権威を失っている親があわてて遅ればせながらに統制的にそれを行おうとすると、子は、親の言うことを理屈としては理解しながらも、幼い時から習慣化されていないがために実行できぬ負い目から、親に対する非合理的な心理的反発を強めるのである。家庭内暴力、家出、非行などの問題行動に象徴される現代の親子対立は、親子間の内在化された価値の世代的断絶からではなくむしろ、以上のようなしつけの時期の逸失に由来する子の親に対する心理的反発から生じている面が強いと言える(6)。本調査においても、図−2−2に見られるように、小学生の親と中学生の親とは、子の発達段階が異なるのであるからしつけ内容に対する重点の置き方は当然異ならなければならないのに、総じて両者に変化なく、とりわけ中学生を持つ親において小学生段階あるいはそれ以前にしつけておくべき内容を時期を逸してしつけている状況がうかがわれるのである。この状況が子の心理的反発→問題行動を誘発する状況であることは上述のとおりで、「しつけの時期」という問題に対する親の自覚が要請されると共に、この親の自覚を促すための適切な家庭教育上の施策が強く要望されるわけである。
 第3に、「しつけの方法」に関する問題点を指摘しなければならない。しつけの方法は、次の4つに分類される。(1)しつけ手が行動モデルとして手本を示し、子どもにそれをまねさせる、「模倣」によるしつけ法。しつけ手がこの方法を用いる場合、必ずしも意図的・意識的であるとはかぎらない。(2)しつけ手が子どもと対等・平等の立場に立ち、協力して生活規範・社会的ルールをつくり出し、それの内在化を期待する、「共同」に基づくしつけ法。親が子どもと対等の立場で、子の意見を尊重しながら「家族みんなで考えてみよう」という形でなされるしつけ方法は、このしつけ法に属する。(3)しつけ手がパワ−を背景として上から規範や価値を多少なりとも強制的に子どものパーソナリティに内面化させる「注入」のしつけ法。この場合注入は賞罰を用いて行われるので、この方法は「賞罰」によるしつけ法であるとも言える。(4)思春期以後の子どもが性欲求をはじめとするもろもろの本能的衝動を自己統制的に昇華させるのを助けてやる「昇華促進」のしつけ法。これは具体的には、優れた文化への接触機会を作ってやるなど、衝動の文化的昇華への契機となる条件を整えてやることを意味する(7)。
 以上の4つのうちここで問題となるのは(3)の「賞罰」によるしつけ法である。一般に、子どもにやる気を起こさせるには、「しかる」よりも「ほめる」ことの方が有効であるというのが今日の常識になっている(8)。子どもの成長とは、未知の世界への不断の自己投企の過程にほかならないが、子どもを「ほめる」ことは、このような投企を肯定し、その正当性を保証してやることであり、投企に伴う不安を弱めることによってヨリ高次の投企への情熱をかきたてる働きをなす。のみならず「ほめる」ことは、その基準となった社会規範への子どもの同調意欲を強めることになり、さらには、子どもの自己に対する価値感情、「自尊」の念を高める働きをもつ。総じて「ほめる」ことは、子どもにとって「向上的・促進的」な機能をもつと言える(9)。「ほめる」ことがこのように重要な働きをもっているにもかかわらず、本調査の結果は、図−3−1、図−3−2に示したように、親の「ほめる」ことの相対的な少なさを示している。このことは重大な問題点であり、親の自覚と行政による指導が要請されるところである。ただし、ただやみくもにほめればよいということでは決してなく、ほめたためにかえって子どもが向上せず堕落する場合もあることを十分に認識し、教育的状況の全体的な展望の中で「適切な賞賛」を行うことが是非とも必要なのである(10)。
 以上のように「ほめる」ことはきわめて重要な働きをもっているわけであるが、だからといって「しかる」ことが不必要だというわけではない。子どもの「分別」は自分の思いどおりにはならない事柄と出会って「懲りる」ことから生まれるものである。したがって、子どもが価値や規範から逸脱した場合、そのことを分別させるために時を逸せずはっきりとした叱正を与えることが子どものために必要なのである(11)。もし叱正が与えられず懲りることがないならば、子どもは逸脱の事実に気付かずいっそう逸脱の生活にのめり込んでいくことが考えられるからである。ただし、叱責が効果をもつためには、しつけ手が子どもから「権威者」と見なされる必要があると共に、適切な叱責の方法が採られなければならない。このような条件を伴わない叱責は、逸脱を是正するどころか、強情・反発・反抗を誘い、かえって逸脱を深化させることにもなりかねない。ところで、叱責の方法には、説得法(「静かに言ってきかせる」「ひとこと注意」)・心理罰(「口をきかない」「しつこく言う」など心理的打撃を与える罰)、剥奪罰(「約束を取り消す」「おやつや食事を与えない」)、体罰などがある。なお、「どなる」は心理罰と体罰との中間にあるものと位置づけうる(12)。心理罰と体罰とを比較した場合後者よりも前者の方が有効であることなどが指摘されているが(13)、概して、どの方法が良くどの方法が悪いとは断定できず、それぞれのしつけ状況に適合したもっとも適切な叱責方法が適時採用されるべきであろう。ただ、「ひとこと注意」は説得法としてはベストな方法でなく、また「どなる」は、教育関係の前提であるしつけ手と子どもとの共感的信頼関係の破壊に結びつきやすい。さらに「しつこく言う」は、しつけ手の「過大な期待」に由来する「永続的な叱責」(ガイスラー)であることが多く、その場合は子どもの自信喪失を招きしつけ手との感情的な「離間」を増すことになる(14)。こうして「ひとこと注意」「どなる」「しつこく言う」は適切な叱責の方法とはなりにくいものであるが、しかるに、本調査の結果は、図−3−3、図−3−4に見られるとおり、この3者の相対的高さを示しているのである。とくに中学生の母親の「しつこく言う」は37%にものぼっている。この状況についての親の反省とそのための教育行政上の施策が要請されるのである。
 まだ指摘しなければならない問題点は多数あるけれどもすでに規定の紙数を大きく超過しているので、ごく簡単に箇条書き的にいくつかの問題点を列挙することによって結びとしたい。1 父親と母親の間にしつけに関する意見・考え方のくい違いがかなり認められること。2 子は親とくに父親にあまりものごとをうちあけて話していないこと、にもかかわらず親の方はうちあけて話していると信じ込んでいること。3 父親の養育態度に「放任」が多く、母親のそれに「過保護・過干渉」が多いこと。また小学生の親の場合父母とも「一貫性欠如」が多いこと、さらに小・中学生の母親に「期待過剰」が多いこと。4 しつけ状況が大きく時代的変化を遂げているにもかかわらず、しつけの拠所を「自分が受けたしつけの経験」に求めている親が多いこと。5 現在確かなしつけの方針が持ちにくくなりそのためしつけ状況は昔と比べて悪化していると見ている親が多くいて、今日の親が確固としたしつけ方針を持ちえなくなっていることがうかがわれること。6 学習塾やおけいこごとに通う子どもが多くいる反面、子どもの奉仕活動への参加は皆無に等しいこと。7 いじめ・非行に対する当事者意識がかなり高く、こうした問題行動に対する親の不安が高まっていること、それだけこうした問題行動が身近に迫っていることがうかがわれること。8 「女の子は家庭を守って女らしく」という意見に対する賛成が反対を上回り、伝統的な性別分業意識の根強さが察知されること。9 「大切なのは家庭生活であり、学校や職場や地域での生活は二の次」という意見に対して賛成が反対を上回り、私生活主義の瀰(び)漫の趨勢がうかがわれること。以上の諸点に関しても、親の認識・自覚・反省、さらにはこれを促すための家庭教育行政上の施策の推進が求められるのである。

〔注〕
(1) 山川菊栄『武家の女性』三国書房、1943。我妻洋・原ひろ子『しつけ』
   弘文堂、1974、195ページ。
(2) 佐藤カツコ「現代家族のしつけ」現代のエスプリ、No.113、しつけ、至
   文堂、1976、31ページ。
(3) アレキサンダー・ミッチャーリヒ『父親なき社会―父親喪失』(小見山実訳)、新泉社、1972。
(4) 森岡清美・望月嵩『新しい家族社会学』培風館、1983、63ぺージ。
(5) 「防衛同一化」とは、親による罰を恐れ、自分の欲求満足をおさえて進んで親の価値を内面化するというメカニズムで、これを親の側から見ると「注入のメカニズム」ということになる。「発達同一化」とは、子が親への愛着のゆえに自発的にその価値を内面化するというメカニズムのことである。
 cf.作田啓一『価値の社会学』岩波書店、1972、95〜121ぺージ。野村哲也「思春期の子と親子関係」(上子武次・増田光吉編『日本人の家族関係』有斐閣、第6章)1981、146〜149ぺージ。
(6) 野村哲也、上掲論文、142〜146ぺージ。石川義之「しつけと親子関係」すこやか阿波っ子、家庭教育指導資料1、徳島県教育委員会、1984、19〜20ぺージ。
(7) 野村哲也、上掲論文、146〜149ぺージ。石川義之、上掲論文、23〜24ぺージ。作田啓一、前掲書、95〜121ぺージ。小山隆編『現代家族の親子関係』培風館、1973、115〜116ぺージ。
(8) 武田紘一・杉田昌子「母親の養育態度に関する基礎的研究−実態調査を通して−」徳島文理大学研究紀要、26、1983、181ぺージ。
(9) 和田修二「叱ること・ほめることの教育学」(『家庭教育選集・2・家庭のしつけ』所収、金子書房、1981)167〜171ページ。
(10) 和田修二、上掲論文、166〜167、170ぺージ。
(11) 和田修二、上掲論文、175ぺージ。
(12) 姫岡勤・上子武次・増田光吉編著『現代のしつけと親子関係』川島書店、1974、33〜34ぺージ。
(13) 姫岡勤・上子武次・増田光吉編著、上掲書、33ぺージ。
(14) 和田修二、前掲論文、173〜174ぺージ。
〔付記〕
 1.調査票作成の段階で次の文献を参照させていただいた。したがって本調査は、下記の文献で分析された調査の追調査という意味をもっている。
  小山隆編『現代家族の親子関係』培風館、1973。
  姫岡勤・上子武次・増田光吉編著『現代のしつけと親子関係』川島書店、1974。
  原田彰・岩田紀・石川義之ほか著『徳島県青少年ニーズ調査』徳島県企画調整部、1984。
 2.本モノグラフでは、紙数の制約から、今回の海部町調査の多数の質問項目のうちのごく一部しか分析することができなかった。別に、調査対象地を海部郡全域および徳島市・鳴門市の市街地域にまで拡大して行った調査について全質問項目を分析した報告書(石川義之編『徳島県のしつけの実態に関する調査』≪仮題≫鳴門教育大学社会学会)を作成する予定であるので、併せて参照されたい。


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