阿波学会研究紀要


このページでは、阿波学会研究紀要論文をご覧いただけます。
 なお、電子化にともない、原文の表記の一部を変更しています。

郷土研究発表会紀要第33号
海部町の鳥類

鳥類班

  増谷正幸・石原敬之・大久保良二・

  郡和治・鈴木淳雄・曽良寛武・

  東條秀徳・新居正利・峯勝久・

  吉田和人

1.はじめに
 海部町は、徳島県の南部に位置し、本県では最も温暖・多雨な地域のうちの1つである。北部を海部川が太平洋に流れ込む。海岸線は短く、平野は海部川と母川の流域に比較的発達する。面積的には山地が大部分を占めるが、最高点は491mで全域が暖温帯常緑広葉樹林帯に属する。山地の現植生はスギ植林が多く、潜在自然植生と思われるシイなど常緑広葉樹のまとまった林は殆ど残存せず、落葉広葉樹を主とする二次的な自然林も少ない。
 日本野鳥の会・徳島県支部は、鳥類班として総合学術調査に参加し、海部町に生息する野生鳥類(野鳥)を調査した。一般に野生鳥類は、種類によって最も好む生息環境がある。また、他の動物に比べて生息確認し易い種類も多い。したがって、生息する鳥類の代表種を調べることにより、その地域の自然環境の現状の概略を知ることができ、本来の自然とどの程度かけ離れているか考察することもできる。


2.調査地区と調査方法
 海部川河川敷、平野部の農耕地、山地の森林について、1か所ずつ全長1km幅50mの調査コースを設け(図1参照)、ライン・センサスによるロードサイド・カウントを行った。これは、調査コースを時速2km程度で歩行し、コース内で姿又は鳴き声で確認し得た鳥の種類と個体数をすべて記録していく方法である。


 母川、海部川河口、海岸部、他の山地などについても可能な限り調査を行った。野生鳥類は季節によって種類・個体数・生息環境が変動するので、ほぼ1年間にわたる調査が必要である。1986年3・4月に予備調査、同年5〜8月と1987年1・2月に本調査を行った。


3.調査結果と考察
○ライン・センサスによる調査
(1)海部川河川敷


 野江〜芝付近の海部川南岸の河川敷を調査した。海抜高度9〜10m。堤防に近い微高地はヤナギなど樹木が点在し、河原にはヨシ、カヤなど高茎草本群落やその他の草地が見られ、砂レキ地も広がる。水の流れは速く、よどんだ湿地状の水域は殆どない。
 生息確認した鳥類の種類・個体数は表1に示す通りである。

冬期に生息数が増加し、ツグミが非常に多いのが特徴である。優占種は、5月はコムクドリ・ツバメ・ホオジロ・キジバト・ヒバリ・モズ、6月はスズメ・ホオジロ・カワラヒワ・キジバト、1月はツグミ・ホオジロ・キジバトである。疎林・低木林などの林縁部や草地を好む種類が多い。
 コムクドリは旅鳥で、群れで移動して行くことが多い。ツバメ類は、空中を飛んで昆虫類を捕食したり、水中に飛び込んで水浴びをしていた。ツグミは冬鳥で、木の実や地上の小動物を食べる。イカルチドリは、河原や水辺で昆虫などを捕食し、繁殖期には砂レキ地で営巣・産卵する。セキレイ類は水辺の浅い流れで昆虫類を捕食する。オオヨシキリはヨシ原に強く依存する夏鳥である。5月5日には確認されたが、6月30日には見られなかったので繁殖しているかどうか不明である。繁殖するためにはヨシ原が狭すぎるのかも知れない。ツリスガラの生息は貴重である。本来大陸に生息するが、最近冬鳥として西日本各地で記録されている。ヨシ原を好み、ヨシの茎の鞘を嘴で剥がして中に潜む蛾の幼虫などを食べる。
 生息する鳥類はかなり多様である。冬期に数が多いのは、海部町の平地が冬も割合温暖であるのと、この地域が人工の手が余り加えられていないため、冬鳥などの越冬地に適しているためであろう。流れのよどんだ湿地状の水域が殆ど存在せず、洪水のたびに冠水するような河川敷は、鳥類にとっで生息条件は厳しいとはいえ、海部町の平野部が現在はほとんど農耕地・市街地・集落となり、中小河川も多くはコンクリート護岸となり野生動物のすめない状態になっているので、当地のような自然環境は重要である。
(2)平野部の農耕地
 櫛川地区の、圃場整備と排水対策事業を行った農耕地を調査した。海抜高度13m前後。主として水田で、5月26日には田植えはすでに完了し、7月28日には稲はよく成長し稲穂が垂れ下がった状態であった。


 ライン・センサスの結果は表2に示す通りである。

種類・個体数とも極端に少ないのが注目される。ちなみに、5月26日に中山地区南方の母川の南では、水田の中と畔道にアマサギ39羽・チュウサギ4羽が見られ、1987年2月13日に野江地区西方で農耕地を全長約500m幅50mについてライン・センサスで調べたところ、タヒバリ25±・カワラヒワ8・ヒバリ7・ハクセキレイ1・ツグミ1、合計42羽確認され、この地域とは好対照である。これらの鳥の食性は、アマサギ・チュウサギ・ヒバリ・ツバメ・ハクセキレイ・タヒバリが動物性、ツグミは動物性のものと木の実(液果・多肉果類)、ホオジロ・スズメは植物性だが繁殖期には主として動物性、キジバト・カワラヒワは植物性(草の種子など)である。
 この地域の生息数が非常に少ない理由として、1 農薬・化学肥料の大量使用により、餌となる昆虫・クモ・カエルなど小動物がいなくなると共に、鳥も汚染された、2 農地が整然と整備されたため鳥のねぐら・休息・かくれ場・営巣に必要な木立ややぶがなくなった、3 排水対策事業によりサギ類などの餌となるカエルや小魚など水性の小動物が減ったか、或いは用水がコンクリート護岸になり採餌が困難になった、4 有害鳥獣駆除の名目で捕獲された、などが考えられるが、今回の調査結果だけでは真の原因を明らかにすることは不可能である。
 なお、調査コースの南を流れる母川には、7月28日にカワセミ1羽・ゴイサギ2羽が見られ、2月13日には川沿いの木の実の実った落葉樹にツグミ12±羽がとまっていた。
(3)山地の森林


 西敷川の谷川沿いを調査した。海抜高度40〜150m。ほとんどスギ植林で占められている。調査結果は表3に示す通りである。

これを、同じ暖温帯下部の低山地の林である徳島市眉山・石井町野鳥の森と比較してみると図2のようになり、鳥類の種類と個体数が非常に少ないのがわかる。

低山の森林性夏鳥の代表種であるヤブサメが確認されなかった。また、温暖地の林では、冬期に越冬のため渡来する種類が加わり数が増えるのが一般的であるが、このコース内では冬鳥は少なく、キクイタダキ・アオジの2種が確認されたに過ぎない。
 種類・個体数とも少ないのは、スギなどの人工林が多過ぎて広葉樹の自然林がほとんど残されていないためである。針葉樹の単一樹種のみで構成される人工林は、生態系が単調・貧弱で野生の動物が生息できない。特に冬期は、広葉樹の木の実(ムクノキ・エノキ・カキ・クスノキなど)を食べる鳥が多いため致命的である。
 なお、調査コース外では5月26日にアオゲラ、7月28日にハチクマが確認された。
○その他
(4)母  川
 オオウナギ生息地として有名な母川のうち、川幅が広くて流れの比較的ゆるやかな部分(馬路橋から下流)について、水辺・湿地性鳥類を対象に調査した。

その結果、カイツブリ・ゴイサギ・ササゴイ・ダイサギ・コサギ・アオサギ・マガモ・カルガモ・バン・カワセミが確認された。このうち、カイツブリ・カルガモ・バンは繁殖もしていると思われる。カイツブリは水中に潜って小魚を捕食し、水面下から水草を積み上げて浮巣を作り産卵する。カルガモ・バンは水草類が主食で、バンは動物質のものも食べる。ともに付近の地上の草むらで営巣・産卵するため・繁殖には安全な地上と水域の両方が必要である。カワセミは、とまり木などから水中に飛び込んで小魚を捕食し、土の崖に嘴で穴を掘って営巣する。付近の山中に巣穴を掘る場合もある。ゴイサギ・ササゴイ・ダイサギ・コサギ・アオサギは餌探しのため飛来する。小魚・カエルなどを食べる。これらサギ類は、海部町内では今回の調査でねぐらは見つかったものの、繁殖地は発見出来なかった。近くの集団繁殖地(コロニー)で今まで知られているのは、牟岐町大島(アオサギ・ゴイサギ)、日和佐町立島(ササゴイ)である。マガモは冬鳥として渡来する。水草類が主食である。この部分の母川は、水辺・湿地性の鳥にとってかなり重要であると思われるものの、コンクリート護岸されている部分もあり、河川敷にはゲートボール場もあるなど、生息条件は良いとはいえない。オオウナギにとってもすみづらい環境ではないだろうか。
 さらに上流の部分では、現在改修工事が進行中で全面コンクリート護岸化されている。

このような所では、かくれ場・休息地・ねぐら・営巣地がなくなり、餌となる水草類・小動物も少なくなるので、鳥類はほとんど生息できなくなる。ただ、岸辺の造成地にはコチドリとイカルチドリが見られた。これらは、広い河原の砂レキ地や造成地の地面など不安定な環境で営巣・産卵する。工事が完了し岸辺が整地されるまでの一時的な繁殖地として利用しているのではないかと思われる。
(5)海部川下流〜河口部
 海部川下流部南岸のうち、母川大橋のすぐ北の流れのゆるやかな部分では、カイツブリ・マガモ・カルガモ・バン・カワセミなどが生息する。流れがゆるやかで、周囲がヨシなど丈の高い草やヤナギなど樹木に囲まれた、採餌・休息・避難所などに適した所は海部川では少ないため貴重な生息地である。


 海部川橋から河口部にかけては、特に冬期〜春の渡りの季節に生息数が多くなる。当地域が鳥獣保護区に指定されていることも幸いしているようである。セグロカモメ・カモメ・ウミネコが河口から海岸〜沖合にかけて大群を形成する。トビ・カルガモも多い。カイツブリ・ウミウ・ダイサギ・コサギ・アオサギ・ミサゴ・カワセミなども生息する。このうち、カモメ類・トビは、海岸線や河原に打ち上げられた動物の死体などを食べる「掃除屋」として知られる。ミサゴは空中から水中に飛び込んで弱った魚を捕食する。
(6)イワツバメの繁殖確認
 海部川に架かる橋のうち、新海部川橋と牟岐線鉄橋、及び吉野橋でイワツバメの営巣・繁殖が確認された。このうち吉野橋のものは以前から知られていたが、前2橋での繁殖は今回の調査で初めて正式に確認された。橋の下のコンクリートの壁面に、泥で壷形〜球形の巣を作り、出入口は天井に接した部分にある。使用中又は造巣中の巣を数えたところ、新海部川橋で25巣、牟岐線鉄橋で23巣(ともに5月5日)、吉野橋で10巣(5月26日)見つかった。並んで架かっている前2橋では、水流のある南岸に近い部分に多かった。巣材の泥は、牟岐線鉄橋のすぐ上流の河原の水たまりで集めているのが観察された(4月27日)。これらの橋の下やすき間では、他にドバトも営巣・繁殖し、スズメはイワツバメの古巣を利用している。ムクドリもすき間に営巣している可能性がある。


 イワツバメの集団繁殖地としてこれまでに知られていたものは、吉野橋の他、日和佐町の厄除橋・えびす洞と市街地の建物の壁面などであった。なお、本種は海部町では周年見られる。
(7)海岸部
 愛宕山東方の海岸と小島にはイソヒヨドリが生息する。本種はツグミ類の一種であるが、岩石海岸にすみ岩の割れ目に営巣し繁殖する。この地域でも繁殖していると思われる。非繁殖期には他の場所でも見られる。
(8)山地の森林(海部町全体)


 山地の森林又は山地内の林縁(えん)的環境に生息する鳥類のうち、繁殖期に生息が確認された種類は、ハチクマ・サシバ・コジュケイ・キジバト・アオバト・ホトトギス・アオゲラ・コゲラ・ヒヨドリ・ミソサザイ・ウグイス・オオルリ・エナガ・ヒガラ・ヤマガラ・シジュウカラ・メジロ・ホオジロ・カワラヒワ・カケスの20種類であった。ちなみに徳島市眉山ではこれと同じ条件にあてはまる種類は28種類である。県都徳島市の市街地に囲まれ、最高点約290m程度の一山塊にすぎない眉山と比べて8種類も少ない。この理由として、調査回数が眉山と比べて少なかったことも考えられるが、やはり海部町の山林がスギなど針葉樹の人工林が多すぎて、広葉樹主体の自然林(二次林も含めて)が少ないためである。自然林が多く残されていれば、最高点491mの海部町の山地で繁殖期に当然生息が確認されると期待されながら、今回の調査で記録されなかった種類として、ヤマドリ・ツツドリ・サンショウクイ・ヤブサメ・センダイムシクイ・キビタキ・コサメビタキ・サンコウチョウ・イカルなどが考えられる。これらが繁殖期に生息していないと断言することはできないが、仮に生息するとしても限られた調査回数では容易に見られないほど数が少ないのは確かであろう。また、山地の渓流にほぼ留鳥として生息するカワガラスも記録されなかった。
 冬期においても事態は同様である。海部町のような温暖地なら、越冬のため渡来する種類が加わる冬にこそ種類・数とも多くなるはずであろう。しかし、そのような現象は特に見られなかった。特にシロハラの数が非常に少なかった。本種は広葉樹の多い林に冬鳥として渡来し、地上で落葉をかき分けて中に潜むミミズなど小動物を捕食したり、ムクノキ・エノキ・カキ・クスノキ類・ネズミモチなどの木の実を食べる。すなわち、低山の林の自然度を測る際のバロメーター役となり得る。広葉樹の多い眉山では、冬鳥の中では生息数が最も安定して多い。しかし海部町では、本種が生息する期間(10月下旬〜5月上旬)に山地〜里山で行った5回の調査のうち、わずか1回1か所でしか記録されなかった。日程・時間の制約上調査地が限定されたのと、1986〜87年の冬が暖冬で渡来数が少なかったことも考えられるとはいえ、眉山では暖冬の年も普通に見られるのであるから、これはかなり異常なことと言うべきかも知れない。


4.ま と め
 今回は日程・時間の制約のため、必ずしも十分に調査を行い得たとはいえなかった。しかし、おおむね次のことが明らかになった。
1  海部川では、水辺・湿地・林縁〜草地的環境に生息する鳥類がかなり多種多様に生息する。特に冬期に種類・数とも多くなる。ツリスガラの生息が1月に確認された。
2  母川も、水辺・湿地性鳥類にとってかなり貴重な生息地であるが、天然記念物オオウナギ生息地としてはやや物足りない面もある。現在、上流部で河川改修・護岸工事が進行中で、鳥類・オオウナギとも生息環境は確実に悪化している。
3  イワツバメの営巣・繁殖が海部川の新海部川橋・牟岐線鉄橋・吉野橋で確認された。
4  平野部の農耕地のうち、圃場整備と排水対策が実施された地域では、鳥類の種類と個体数は極端に少なかった。
5  山地の森林では、鳥類の種類・数とも非常に少ない。スギなどの人工林が多過ぎて、広葉樹主体の自然林が少ないためである。


5.鳥類目録
 1986年3〜8月、1987年1〜2月の調査で記録された種類は、ドバトも含めて76種であった。詳しく調べればさらに記録種が増えると思われる。以下に記録種と具体的な観察記録及び記録地メッシュ番号を掲げる。頁数の制約があり、具体的な観察記録は、本文や図表で直接触れられなかったものか、本文の補足説明的なものに限らざるを得なかった。記録地メッシュ番号は、国土地理院発行5万分1地形図「甲浦」を縦・横それぞれ20等分し、縦軸をA〜I、横軸を1〜8とし、この1区画(メッシュ)をさらに縦・横2等分してできた4サブメッシュ(a〜dで表わす)を単位として、これらの記号・数字の組み合わせで記録地を示している(図3参照)。

また、海部町内での繁殖がほぼ確実であるものには◎印、繁殖の可能性があるものは○印、今回の調査だけでは何とも言えないものは△印を付した。

 

  カイツブリ目  PODICIPEDIFORMES
 カイツブリ科  PODICIPITIDAE
1.カイツブリ Podiceps ruficollis  ◎
 1986.6.30 母川 4夏羽(母川橋〜蟹谷橋間) <G6b>
 1987.2.13 母川 1冬羽 水中を潜ったまま上流へ <G5a>

  ペリカン目  PELECANIFORMES
 ウ科  PHALACROCORACIDAE
2.ウミウ Phalacrocorax filamentosus
 1987.2.13 海部川河口 1 <G8d>

  コウノトリ目  CICONIIFORMES
 サギ科  ARDEIDAE
3.ゴイサギ Nycticorax nycticorax
 1986.3.17 富田 18+ 海部川沿いの林の枝にとまる(ねぐら)<D4b>
4.ササゴイ Butorides striatus
 1986.6.30 母川 1 <G6d>
 1987.1.22 母川 1 <G6d>
5.アマサギ Bubulcus ibis
6.ダイサギ Egretta alba
7.チュウサギ Egretta intermedia
8.コサギ Egretsa garzetta
9.アオサギ Ardea cinerea
 1986.3.17 海部川河口近く 6 岸辺 <G7b〜G8d>

  ガンカモ目  ANSERIORMES
 ガンカモ科 ANATIDAE
10.マガモ Anas platyrhynchos
 1986.3.17 海部川 5 南岸流れのゆるやかな部分 <G7d>
11.カルガモ Anas poecilorhyncha  ◎
 1986.3.17 海部川 80+ 河口近く <G7b>
 1986.6.30 母川 2 <G6d>
 1987.1.22 海部川 17 南岸流れのゆるやかな部分 <G7d>

   ワシタカ目  FALCONIFORMES
  ワシタカ科 ACCIPITRIDAE
12.ミサゴ Pandion haliaetus  △
 1987.2.13 海部川 1 河口近く <G7b〜G8d>
13.ハチクマ Pernis apivorus  ○
 1986.7.28 西敷川沿い山地 1 上空旋回 <H2a>
14.トビ Milvus migrans  ◎
 1987.2.13 海部川河口 70± <G7b〜G8d>
15.サシバ Butastur indicus  ◎
 1986.7.28 西敷川沿い山地 1 <H2c>
ハヤブサ科  FALCONIDAE
16.ハヤブサ Falco peregrinus  △
 1986.6.30 脇ノ宮 1 山林から飛び去り北へ <G7d>

  キジ目  GALLIFORMES
 キジ科 PHASIANIDAE
17.コジュケイ Bambusicola thoracica  ◎
18.キジ Phasianus colchicus  ◎
 1986.4.27及び5.5 海部川 1♂ 河原の草むらでさえずる <G7d>

  ツル目 GRUIFORMES
 クイナ科 RALLIDAE
19.バン Gallinula chloropus  ◎
 1986.3.17 海部川 2 南岸流れのゆるやかな部分 <G7d>
 1986.4.27 母川 2(母川橋の西) <G6b>

  チドリ目 CHARADRIIFORMES
 チドリ科 CHARADRIIDAE
20.コチドリ Charadrius dubius  ◎
 1986.5.26 母川 2 改修工事中の岸辺の造成地 <G5b>
21.イカルチドリ Charadrius placidus  ◎
 1986.6.30 母川 4(うち2若鳥) 改修工事中の岸辺の造成地 <G5b〜d>
  シギ科  SCOLOPACIDAE
22.クサシギ Tringa ochropus
 1987.2.13 母川 1 河原の水ぎわ <G5c>
23.キアシシギ Tringa brevipes
 1986.5.26 大井・海部川 3 河原の水ぎわ <D3a〜D4c>
24.イソシギ Tringa hypoleucos
 1986.3.17 大井・海部川 1 <C4b>
25.タシギ Gallinago gallinago
 カモメ科 LARIDAE
26.セグロカモメ Larus argentatus
 1986.3.17 海部川河口〜沖 100± <G8d>
27.カモメ Larus canus
 1986.3.17 海部川河口〜沖 650± <G8d>
28.ウミネコ Larus crassirostris
 1986.3.17 海部川河口〜沖 850± <G8d>

  ハト目  COLUMBIFORMES
 ハト科 COLUMBIDAE
29.キジバト Streptopelia orientalis  ◎
30.アオバト Sphenurus sieboldii  ○
 1986.4.27 宍喰町との境近くの山林(海抜230m) 1 鳴き声 <G1c>

  ホトトギス目 CUCULIFORMES
 ホトトギス科 CUCULIDAE
31.ホトトギス Cuculus poliocephalus  ○

  フクロウ目 STRIGIFORMES
 フクロウ科 STRIGIDAE
32.アオバズク Ninox scutulata  ◎
 1986.5.26 吉田 1 吉野橋にとまる <E4b>

  アマツバメ目 APODIFORMES
 アマツバメ科 APODIDAE
33.アマツバメ Apus pacificus

  ブッポウソウ目 CORACIIFORMES
 カワセミ科 ALCEDINIDAE
34.カワセミ Alcedo atthis  ◎
 1986.3.17 海部川 2 南岸流れのゆるやかな部分 <G7d>
 1986.3.30 西敷川 1 <G3c>
 1986.6.30 母川 1 <G5d>
 1987.1.22 母川 1 <G6d>

  キツツキ目 PICIFORMES
 キツツキ科 PICIDAE
35.アオゲラ Picus awokera  ◎
 1986.5.26 西敷川沿いの林(海抜100m) 1 鳴き声 <H2a>
36.コゲラ Dendrocopos kizuki  ◎

  スズメ目 PASSERIFORMES
 ヒバリ科 ALAUDIDAE
37.ヒバリ Alauda arvensis  ◎
 ツバメ科 HIRUNDINIDAE
38.ツバメ Hirundo rustica  ◎
39.コシアカツバメ Hirundo daurica  ○
40.イワツバメ Delichon urbica  ◎
 繁殖記録等については本文を参照されたい。
 1987.1.22 脇ノ宮周辺 30± 上空飛翔 <G7d>
 セキレイ科 MOTACILLIDAE
41.キセキレイ Motacilla cinerea  ◎
42.ハクセキレイ Motacilla alba
43.セグロセキレイ Motacilla grandis  ◎
44.ビンズイ Anthus hodgsoni
 1986.5.5 海部川 1 河原から飛び立ちヤナギの枝にとまる <G7d>
45.タヒバリ Anthus spinoletta
 ヒヨドリ科 PYCNONOTIDAE
46.ヒヨドリ Hypsipetes amaurotis  ◎
 モズ科 LANIIDAE
47.モズ Lanius bucephalus  ◎
 ミソサザイ科 TROGLODYTIDAE
48.ミソサザイ Troglodytes troglodytes  ◎
 1986.3.30 (海抜50m) 1 さえずり声 谷川沿いの林 <F2d>
 ヒタキ科 MUSCICAPIDAE
 (ツグミ亜科 TURDINAE)
49.ジョウビタキ Phoenicurus auroreus
50.イソヒヨドリ Monticola solitarius  ◎
 1986.6.8 小島 2 <H8b>
 1986.6.8 愛宕山 1♂ 麓の海岸の岩場 <H8d>
 1987.1.27 脇ノ宮 1♂ 海部川南岸の柵にとまる <G7d>
 1987.2.13 脇ノ宮 1♂ 人家のへいの上にとまる <H7c>
51.シロハラ Turdus pallidus
 1987.2.13 櫛川(海抜20m) 1 母川沿いの林 <G3a>
52.ツグミ Turdus naumanni
 (ウグイス亜科 SYLVIINAE)
53.ウグイス Cettia diphone  ◎
54.オオヨシキリ Acrocephalus arundinaceus  △
55.キクイタダキ Regulus regulus
56.セッカ Cisticola juncidis  ◎
 (ヒタキ亜科 MUSCICAPINAE)
57.オオルリ Cyanoptila cyanomelana  ◎
 エナガ科 AEGITHAIDAE
58.エナガ Aegithalos caudatus  ◎
 ツリスガラ科 REMIZIDAE
59.ツリスガラ Remiz pendulinus
 1987.1.22 海部川 3 河原のヨシ穂先から低木枝先へ <F5b>
 シジュウカラ科 PARIDAE
60.ヒガラ Parus ater  ○
 1986.4.27 宍喰町との境近くの山林(海抜180m) 1 さえずり <G1c>
61.ヤマガラ Parus varius  ◎
62.シジュウカラ Parus major  ◎
 メジロ科 ZOSTEROPIDAE
63.メジロ Zosterops japonica  ◎
 1986.3.17 海部川 55± 河原のヤナギの枝にとまる <G7d>
 ホオジロ科 EMBERIZIDAE
64.ホオジロ Emberiza cioides  ◎
65.カシラダカ Emberiza rustica
66.ミヤマホオジロ Emberiza elegans
 1987.1.27 母川沿いの林のやぶ 12± <G5c〜d>
67.アオジ Emberiza spodocephala
 アトリ科 FRINGILLIDAE
68.カワラヒワ Carduelis sinica  ◎
69.シメ Coccothraustes coccothraustes
 1987.1.27 海部川 4 河原の木の枝にとまる <G7d>
 ハタオリドリ科 PLOCEIDAE
70.スズメ Passer montanus  ◎
 ムクドリ科 STURNIDAE
71.コムクドリ Sturnus philippensis
72.ムクドリ Sturnus ciner■ceus  ◎
 カラス科 CORVIDAE
73.カケス Garrulus glandarius  ◎
74.ハシボソガラス Corvus corone  ◎
75.ハシブトガラス Corvus macrorhynchos  ◎

○ ドバト 原種はColumba livia  ◎

 参考文献
1)増谷正幸 1986:眉山の鳥類 徳島県自然保護協会調査報告第5号「眉山」 徳島
 県自然保護協会 p.11〜27
2)増谷正幸 1986:石井町の鳥類 総合学術調査報告「石井町」 郷土研究 発表会
 紀要第32号 阿波学会・徳島県立図書館 p.57〜79
3)日本野鳥の会徳島県支部 1985:徳島県野鳥図鑑 徳島新聞社


徳島県立図書館