阿波学会研究紀要


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郷土研究発表会紀要第21号
勝浦郡の植生

生物学班 森本康滋

1.はじめに
 勝浦郡は、高丸山(海抜1438.6m)、旭丸(海抜1292.5m)などの西の郡境にそびえる連山に流れを発し、ほぼ東に流れる勝浦川の分水界で囲まれた東西に細長い地域である。その北側は名西郡神山町、名東郡佐那河内村及び徳島市と1,200m〜600mの連山で接し、南は那賀郡上那賀町、相生町、鷲敷町及び阿南市と、これも1,100〜400mの山脈で境され、西は高丸山で那賀郡木沢村と、また東は小松島市に接しており、西に高く、東に低く傾斜した地域で、全く海に面していない。
 調査対象地域の上流部は、山地を主体とし、宅地が殆どない上勝町で、降水量も多く、古くから林業が盛んである。また下流域の勝浦町は、徳島県における温州ミカンの主産地で、勝浦川をはさむ山地の斜面は、海抜300〜400mまで開墾され、ミカン園となっている。また、上勝町の殿川内谷から、神山町、木沢村へ向ってスーパー林道がつけられており、それに伴う自然破壊の度合が強まっている。
 このように古くから山地が利用されて来、これからも利用されようとしている現状をふまえて、わずかに残された自然景観を十分保護、管理し、破壊されている植生の復元を目ざさなければならない。そういった資料として、この報告が役に立てば幸である。
 現地調査にさいして、上勝町・勝浦町関係の各位、ならびに池田高校田村匡氏、愛媛大学生鎌田正祐氏らの多大な協力に対し謝意を述べたい。


2.自然環境
1)地質 勝浦郡は、東西に走る秩父帯に含まれる。西部の高丸山から谷口一落合を結ぶ線までは主に古生界の剣山層群が占め、それより東部は中生界の羽ノ浦層、傍示層、藤川層、立川層などが沢山の断層で切られ、複雑に入り組んでいる。そして、これらの岩石は砂岩、砂質泥岩、泥岩、頁岩などで、所によりチャートを伴っている。
2)気象 上勝町は全体が山地で、平均海抜も高いため気温は低く、また北側に四国山脈をひかえており、降水量も多い。一方勝浦町は上勝町より海抜が低く、かつ東側に位置していることから平均気温も約1.4℃高く、降水量も年間で756mm少い。(表−1)。

 

3.植生概観
 調査対象地域内の、上勝町では全面積の85.5%が、勝浦町では67.4%が森林で占められ、かつ、昔から人工がよく加わっており、上勝町、勝浦町共に植林が森林面積の60%以上を占め、またミカン園も広くつくられているため、海抜1,000m以上の山は多いが、自然林としてのブナ林は高丸山だけにあるにすぎない。また渓谷沿いの急傾斜地には、ツガ−コカンスゲ群集がみられるが、これも植林不可能な場所に限られ、わずかしかない。その他、社叢として狭い面積でのコジイ林がある。このように自然植生が非常に少いのが特ちょうと云える。また、代償植生も比較的少く、ブナ林の伐採跡に生じたシデ林やシロモジ林が海抜の高い山地に、またアカマツ−オンツツジ群落が名西郡との境の尾根に多くみられ、アカマツ−モチツツジ群落は勝浦町の低い山地の尾根近くに発達している。また伐採跡地には、伐採跡地特有の植物の浸入がみられるが、林道の造成に伴う崩壊地にはまだ植物は浸入していない。
 なお、高鉾山から旭ヶ丸にかけて、アワノミツバツツジを主とする大群落があり、これは本県としても稀なミツバツツジの群落であることを特記しておく。


4.調査期間
 昭和49年7月29日から8月3日までの間、現地調査を行った。山地ばかりの広い対象面積に対し、調査期間が短かかったので、上勝町を主にし、代表的群落を選び調査を行った。


5.調査方法
1)航空写真による群落区分 あらかじめ、航空写真〔第3クモソウヤマ 1973.4.28〕により5万分の1地形図に群落区分を記入した。
2)現地調査 群落区分した地形図をもって現地踏査を行い、修正確認する方法をとった。そして区分された夫々の群落内で、代表的な植分を選び植生調査を行った。各植分では階層別(高木層、亜高木層、低木層、草本層)に出現する全植物について、被度と群度とを測定した。
3)群落組成表の作製 同じ群落に屈すると考えられるものを資料ごとにまとめ、常在度表をつくり、それをまとめて群落識別表を作製した。
4)現存植生図の作製 相観と種構成とを加味して、群落区分を行い、14の凡例をつくり、これを用いて5万分の1地形図上に現存植生図としてあらわした。凡例作製にさいしては、1 自然植生(ブナ林、ツガ−コカンスゲ群落、コジイ林)2 代償植生(シデ林、シロモジ林、アカマツ−オンツツジ群落、アカマツ−モチツツジ群落、アワノミツバツツジ群落、シイ・カシ萠芽林、ススキ群落、伐採跡群落)3 人工植生(スギ・ヒノキ植林、樹園地、水田)を区別した。


6.調査結果と考察
1)自然植生
(1)ブナ林 勝浦郡では、高丸山(1438.5m)の東斜面、海抜約1,000mより上にみられるだけである。ここのブナ林は、太平洋岸に発達する典型的なブナ−スズタケ群集に属し、これまであまり人が入らないので可成りよく保存されている。群落内では高木層に樹高約20mのブナが最も優占し、他にハリギリ、アズサなどがみられる。亜高木層はコハウチワカエデ、イヌシデ、ヒメシャラ、アオハダなどが占め、低木層にはシロモジが最優占しタンナサワフタギ、ツリバナ、リョウブなどが散生しており、草本層には高さ約1.5mのスズタケが密生している。そのため他の草本類はあまりみられず、イヌツゲの矮生、テイカカズラ、イチヤクソウ、コナスビ、トチバニンジンなどがわずかにある程度である。平均出現種数20.8。この群落は、ブナ、スズタケ、ハリギリ、コハウチワカエデ、アオハダなどで識別できる。
(2)ツガ林 ここでいうツガ林は、主に渓谷に近い傾斜地や急斜面の尾根すじで、母岩が露出し、土壤の浅い所に発達している。そしてこの林も小面積のものが点在するのみである。高木層にツガが優占し、時にモミを交え、亜高木層にはイヌシデ、クマシデ、イロハカエデ、リョウブ、コバノトネリコ、アワブキなどがよく出現し、低木層にはツガの幼木、イヌガヤ、クロモジ、シキミ、マルバウツギなどが、そして草本層にはコカンスゲが高被度で出現するツガ−コサンスゲ群集に属するものである。識別種として、ツガコカンスゲ、シラキ、ウリカエデ、べニドウダン、クロモジ、アワブキ、ダンコウバイ、ツクシシャクナゲ、ヤブイラバなどがあげられる。また平均出現種数は39.8である。


(3)コジイ林 藤川の八幡神社(海抜190m)に社叢として残されたコジイ林がある。ここでは胸高直径40〜50cm、樹高約15mのコジイが高木層に優占し、次いでアラカシ、モチノキなども多い。亜高木層にはコジイが多く、サカキ、ヤブツバキイヌマキ、アセビ、オンツツジなどもみられ、低木層にはコジイの幼木が高被度でみられ、カナメモチ、タイミンタチバナの幼木が多い。草本層にはベニシダがよく出現し、コクラン、シシガシラ、マメズタ、アリドウシなどの陰地性植物のほか、ウラジロ、サルトリイバラなどの陽地植物がみられるのは、社叢が小さいのと人為の影響が多いためと考えられる。この群落の平均出現種数は27.6。識別種としてはコジイ、サカキ、ベニシダ、モチノキ、タイミンタチバナ、センリョウ、コクランなどをあげることができる。


2)代償植生
 代償植生では、以前の群落の破壊の状態や破壊されてからの経過時間の違いなどによって、調査時の群落が不安定な場合は識別種を見出すことが困難な場合がある。そういう場合には相観上の優占種によって群落名をつけた。
(4)シデ林 ブナ帯の林を伐採した跡に2次林として生じたもので、主に海抜1,000m付近にみられる。樹高約15m、時々ブナやイヌブナを含むが、構成種からいえばシデ類が優占するシデ林である。高木層には伐り残されたブナやアズサがわずかにみられ、亜高木層には、イヌシデが高い被度・出現度で現われ、その他、リョウブ、エンコウカエデ、アワブキ、シラキ、ツガ、ヒメシャラなどブナ林の構成種も多くみられる。低木層には、タンナサワフタギ、ノリウツギ、ベニドウダン、オトコヨウゾメ、クロモジ、アワノミツバツツジ、カマツカなどが多く出現し、草本層は場所によってスズタケが群生しており、コウヤボウキ、ガクウツギ、ヒメホウチャクソウなどがみられる。平均出現種数は39.8種である。
(5)シロモジ−シコクトリアシショウマ群落 これも前述のシデ林と同様ブナ帯の伐採跡に生じた2次林であるが、上記シデ林が地形的に山腹や尾根から下った所に発達しているのに対し、これは尾根筋や山頂近くにみられる。ここでは高木層を殆ど欠き、亜高木層に樹高6〜8mのシロモジが群生し、根元から分枝したリョウブも可成り多く叢生している。その他、コハウチワカエデ、アオハダ、ノリウツギ、ハリギリ、コバノトネリコなども多く出現しているが、これらはいずれもブナ林の構成要素である。低木層にはシロモジの他、タンナサワフタギ、アワノミツバツツジ、モミなどがみられるがあまり発達していない。草本層では特にシコクトリアシショウマがよく出現するのがこの群落の特徴である。その他イヌツゲ、タチツボスミレ、アキノタムラソウ、シシガシラ、ヒメホウチャクソウ、イワガラミ、ツルリンドウ、ショウジョウバカマなどの出現度が高い。平均出現種数は42.7と多い。


(6)アカマツ群落 徳島県のアカマツ林は海抜約400mを境にして、それより下ではアカマツ−モチツツジ群落、上ではアカマツ−オンツツジ群落が発達している。勝浦郡内でも同様なことがいえる。上勝町では人工林が多く、アカマツ林はスギ林の間に点在するように分布しており、勝浦町ではミカン園の上部に等高線沿いに帯状に分布している。
1 アカマツ−オンツツジ群落 調査地内では海抜約1,200mまでみられ主に上勝町に多い。高木層には樹高約18mのアカマツが樹冠を形成し、中にモミ、ケヤマハンノキなども混生し、亜高木層はあまり発達せず、リョウブ、ヤマウルシ、タンナサワフタギなどがわずかにみられるにすぎない。そして低木層にはオンツツジ、アワノミツバツツジ、コバノミツバツツジなどのミツバツツジ類が高い出現度であらわれ、その他萠芽したリョウブ、アセビ、カマツカ、シロモジ、ノリウツギ、アオハダ、ガマズミ、エゴノキ、クマシデ、イヌシデなど多種類の灌木が密生している。草本層にはシシガシラ、サルトリイバラ、ノブドウ、ワラビ、ナガバモミジイチゴ、ススキ、ゼンマイ、シハイスミレなどの陽地植物とミヤマウズラ、ナガバノスミレサイシン、ヒメホウチャクソウ、カニコウモリなど1次林の構成要素もみちれる。識別種はアカマツ−オンツツジ、平均出現種数は43.6で調査した群落中最高値を示している。


2 アカマツ−モチツツジ群落 上勝町にはあまりみられず、勝浦町では主に阿南市及び徳島市との境の山地にみられる。勝浦町石原のアカマツ林では、高木層に樹高約10mのアカマツが可成り密に生え、亜高木層にはヤマザクラ、ハゼ、アカメガシワ、リョウブなどが疎に生え、低木層ではモチツツジが叢生し、その間にヒサカキ、ガマズミ、カマツカ、ネズミモチ、ヤブツバキなどが多くみられ、草本層にはコシダが一面に生え、サルトリイバラ、ススキ、ナツフジ、テリハノイバラ、ミツバアケビ、ヤブコウジなどが被度は大でないがよく出現している。この群落はモチツツジ、アカメガシワ、クチナシ、コシダ、ホソバタブなどで識別できる。平均出現数20.0である。


(7)アワノミツバツツジ群落 調査地内では名酉郡神山町との境界の山地の尾根近くにみられるもので、高木層を殆ど伴わず、根元かち分枝したアワノミツバツツジが優占する叢生群落である。高木層にアカマツがあれば、アカマツ−オンツツジ群落に含まれると考えられるが、ここではアカマツはごく1部に疎に生育しているのみであるので、アワノミツバツツジ群落として区別した。この典型的な群落は高鉾山の北側にあり、ここでは海抜約1,000m。頂上に近いなだらかな傾斜地に樹高約3mのアワノミツバツツジを主とし、オンツツジコバノミツバツツジなどのミツバツツジ類が群生している。いわばミツバツツジ群落が発達している。ミツバツツジ類の他にはヤマツツジ、リョウブ、タンナサワフタギ、ノリウツギなどがわずかに疎生し、草本層にはショウジョウバカマ、ヒメホウチャクソウ、ススキ、ワラビ、スイカズラ、イナカギク、ケトダシバ、ヘクソカズラなどが高い出現度で現われている。この場所は本県でも他に例を見ないミツバツツジ群落である。ここ以外の郡境の尾根部(旭ヶ丸山頂付近)にもこれに類するミツバツツジ群落がみられる。平均出現種数は24.2種である。


(8)シイ−カシ萠芽林 本県では河川の中流から上流域にかけての渓谷沿いの急傾斜地には、カシ林の発達がよくみられる。勝浦川についても同様であるが人工林の多い上勝町では、殆ど全域が植林されているため、自然林としてのカシ林は残されておらず、そこに生じた2次林は、ゴジイを含む、シイ−カシ萌芽林としてまとめることができる。平間の少し下のシイ−カシ林では、高木層にわずかにウラジロガシやイロハカエデなどがみられるが、亜高木層がよく発達し、3〜8mのアラカシが叢生する中に、タブ、コジイ、リョウブ、ヤマハゼ、エゴノキ、ゴンズイ、ネムノキ、サワグルミ、ヤブツバキなどが混生し、それらが夫々枝をはり、からみ合って、中に入ることも困難な程である。亜高木層が発達しているため、低木層は貧弱で、ヒサカキ、カナメモチ、モチツツジ、アセビ、シキミなどがわずかに点在する程度であり、また草本層も発達悪く、シュンラン、ヤブコウジ、キツネササゲ、シシガシラなどが低被度ではあるがよく出現している。平均出現種数34.2である。


(9)ススキ群落 高鉾山頂上付近と、名東郡佐那河内村大川原牧場の上勝町側とにススキ群落が発達している。前者は採草をくり返すことによって生じたもので、後者は牧場を造成し裸地化した所に生じたものである。両者とも海抜900〜1,000mの高所にあり、ススキが一面に密生し、その中にスイカズラ、ケトダシバ、ミツバツチグリ、テリハノイバラ、ネコハギ、ナワシロイチゴなどがみられるが、前者ではナガバモミジイチゴ、ヤマフジ、アワノミツバツツジ、イナカギク、リュウノウギクなど多種類がみられ、平均出現種数が16種であるのに対し、後者では10種にすぎない。


(10)伐採跡群落 高い山の上部で、可成り広い面積にわたって皆伐された所がみられるが、植生の回復はおそいようである。一般的に高所では植林しても生育が悪いといわれており、海抜の高い所での広範囲にわたっての皆伐は色々な意味で問題が多い。伐採跡群落は、伐採されてからの時間や斜面の傾斜角度や方位、人為の有無などにより様々である。
槻地上部(海抜760m)の伐採跡地では、ベニバナボロギクが全体に侵入し、その他ススキ、タケニグサ、タラノキ、アカメガシワなど伐採跡特有の植物が多くみられ、また以前の群落構成種であるリョウブ、シロモジ、タンナサワフタギ、カマツカ、コツクバネウツギ、カナクギノキなどが多く萠芽して群落を構成している。平均出現種数は21.4である。


3)人工植生
(11)スギ・ヒノキ植林 上勝町では植林地が全域にわたってみられ、森林面積の80.7%を占めており、人工林以外の森林はわずか18.6%しかない。また勝浦町では人工林の面積は65.2%で、上勝町よりは少い。主に辷谷や狸谷及び中津峰山系の南斜面にみられる。そして人工林以外の森林は、全森林面積の32.9%となっている。
(12)樹園地 調査地域内における樹園地は、主にミカン園で、勝浦町では全耕地面積の約76%を占めている。ミカン園は勝浦川沿いの平地及び東西に走る山地の斜面の海抜300m〜400m付近まで広がっている。一方上勝町でも勝浦町に近い藤川や傍示付近に広くミカンが栽培されており、全耕地面積の45.5%を占めている。
(13)水田 勝浦町では、勝浦川の両側に平野が開け、主にそこに水田がみられるが、町全面積の約3.6%しかない。上勝町では、平野が殆どないのに、山間のわずかな緩斜面を段々に開き海抜700m〜800mまで耕作されている。そしてこれは町全面積の約1.8%にあたる。
(14)その他 竹林、畑地、花木の栽培地などもあるが、いずれも小面積にすぎるので植生図にはあらわしてない。


7.おわりに
 勝浦郡全域の植生について述べたが、勝浦郡は自然をよく利用しているといえる。これを逆にいえば自然植生が非常に少いことである。この少い自然植生を、積極的に保護してやらせなければならない。特に高丸山のブナ林は勝浦郡として極めて貴重な群落であるので強力に保護したいものである。海抜1,000m以上は、気象条件がきびしく、植物はかろうじて生育しているのであるから、この地域の人間による開発はもっとも慎重に、或は全くこれをさけなければならない。同時にまた、人間の踏圧や汚物の廃棄などによって、自然植生はたちまちのうちに消滅してしまうといわれている。従って1,000m以上の高所への道路の建設は、できるだけさけ、また観光という名のもとに多数の人間を呼び入れる時は、汚物処理や人の通る道をきちんとつけて、できるだけ林内に勝手に入れないように注意しなければならない。林道建設による崩壊地には、早く植生が回復するよう対策を講ずる必要がある。
 高鉾山の北側にあるアワノミツバツツジ群落は、本県としても大切に保存する価値があるので、その地域の近くまで車道は絶対につけないこと、また今からすぐ、この群落を破壊しないよう対策を立て、それを十分徹底してほしいものである。
8.要約
1)昭和49年7月26日から8月3日までの間、勝浦郡の植生調査が行われ、5万分の1地形図に現存植生図が描かれた。調査は主に上勝町の代表的群落について調べられ、群落は次の14に区分された。
(1)自然植生
 1ブナ林
 2ツガ−コカンスゲ群落
 3コジイ林
(2)代償植生
 4シデ林
 5シロモジ−シコクトリアシショウマ群落
 6アカマツ林
  1)アカマツ−オンツツジ群落
  2)アカマツ−モチツツジ群落
 7アワノミツバツツジ群落
 8シイ・カシ萠芽林
 9ススキ群落
 10伐採跡群落
(3)人工植生
 11スギ・ヒノキ植林
 12樹園地
 13水田
2)特に保護を必要とする林域は、高丸山のブナ林、高鉾山上部のミツバツツジ群落。藤川の八幡神社及びその他の社叢など。
3)海抜1,000m以上の高所については、自然条件がきびしく、破壊すると植生の回復がおそいので、できる限り破壊しないよう努めると同時に、すでに破壊された箇所については、植生復元のための方策を考え実行してほしい。
 参考文献
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